キャリアの記事2015.10.28
「女子力男子」が急増中!
" 男性"らしく"女性"らしくよりも、自分らしく働ける時代へ"
keyword: キャリア マーケティング 職場 育児 雇用
2015.10.28 文章 / 八木彩香
男性の「女子力」はビジネスの場でこそ役に立つ!?

草食系男子という言葉が広く認知されるなど、近頃は若い男性の「中性化」が進んでいると言われています。そんな中、新しく現れた「女子力男子」は、2015年の流行語大賞候補として注目が集まるほど、その勢いは止まるところを知りません。
「女子力男子」とは、例えば手作りのお弁当を持参したり、スイーツ作りが趣味だったり、スキンケアに気を使ったり、ネイルサロンに通ったり…。「女性は女性らしく」、「男性は男性らしく」という固定観念を嫌う傾向にありますが、あくまで恋愛対象は女性。なかには化粧ポーチを持ち歩き、いつもメイクを気にする女子力男子もいるのだとか!
一般的に、"化粧"といったら、まだまだ女性のものというイメージが強いため、その状況に違和感を抱く人も少なくないようですが、その女子力がメリットとされビジネスの場で立つことも! 男性的な視点も持ちつつ、女性のニーズを察知する能力に優れているので、マーケティングでそのパワーが発揮できるとも言われています。また、職場では女性と男性の間をとりもつ調整役として、その場の雰囲気を和ませる重要な役割を担うこともあるのです。
仕事を続ける女性の増加が、女子力男子増加の理由?

近年、女子力男子が増えた理由として様々な社会的背景が挙げられています。高度経済成長期には当たり前となっていた「男性は働き、女性は家事や育児を行う」という概念が、1985年制定された男女雇用機会均等法などによって崩れ始めました。
そして時代の空気全体が、女性の社会進出を推奨するようになり、結婚しても仕事を続ける女性がは増えていくこととなりました。総務省の調査によれば、2013年度の雇用者に占める女性の割合は約43%であることが分かっていて(※参考1)。
それにより、男性料理や家事をする場面が増えたことも、男性の女子力アップの理由の一つ。その一方で、「女性のおじさん化」が進むなど、女子力の低い女性についても、たびたび話題になっています。
さらに、教育面においても家庭科が男女ともに必修になるなど、男女の差異が感じにくくなるように変わってきています。男女共同参画白書の調査によると、「夫が外で働き、妻が家を守ることを家庭の理想と思う人の割合」は、全国平均で44.6%と半分以下に(※参考2)。男女の差異を感じにくくなる社会の流れが「女子力男子」が増えた大きな理由と言えそうです。
何よりも「自分らしく」働ける時代がきている!

男女の差異を感じにくい社会へと変化する今、性別にとらわれずに自由な選択肢ができるよう、企業は様々な支援制度を設け、「働き方」に変革をもたらそうとしています。例えば、福井県は2015年度に、育児休暇を取得した男性社員がいる企業に対して10万円の助成金を支給する制度を新設。また、女性の直感・思考・実行力はイノベーションを起こすとも言われ、女性だけの開発チームを作って企画を任せるような企業も出てきています。
会社に出勤せず、自宅やカフェなど好きな場所で仕事をするという時間や場所にとらわれない働き方が進むと同時に、今まで暗黙のうちに存在していた「男性らしく」、「女性らしく」という制約もなくなってきているのは間違いないでしょう。 何よりも「自分らしく」働ける時代がそこまでやってきています。時代についていけなくなる前にもう一度、自分らしい働き方を考えるべきときなのかもしれません。
▼ 総務省「労働力調査」http://www.stat.go.jp
▼内閣府「男女共同参画白書 」http://www.stat.go.jp


「女子力男子」が急増中!
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「女子力男子」が急増中!
WRITER
ライター・エディター
八木彩香
女性のニーズを察知する能力に優れている「女子力男子」は、女性からも人気があることが多いそうです! 誰でもキャリアプランを自由に設計できる時代になってきているからこそ、真剣に「仕事」と向き合うべきなのかもしれませんね。