まちづくりの記事2016.07.31
まちづくりへの取り組み紹介
自分が好きな「まち」を元気に!3つの地方の取り組みを紹介
keyword:
まちづくり
地方
長久手
河崎
南丹市
「自分が生活している、この『まち』が好き!」「自分の育った地域を、もっと盛り上げていきたい!」そんな思いを抱いているあなたは、まちづくりを仕事にしてみませんか?今、地方創生の取り組みをきっかけに、地域活性化の仕事は需要が高まっているのです。では具体的に、どのような仕事がまちづくりに貢献するのでしょうか。日本各地の「まちづくり」の実例をご紹介いたします。
2016.07.31
文章 / PARAFT編集部
高齢化社会に対応する、愛知県長久手町の場合
愛知県長久手町には、「ぼちぼち長屋」と呼ばれる木造の長屋が並んでいます。1階では要介護のご高齢の方13名が生活し、2階にある5つの部屋では、4人の家族と女性たちが生活しています。長屋の向かいにはデイサービスセンターも完備。この一帯が「ほどほど横丁」と呼ばれ、親しまれています。
ほどほど横丁の魅力は、広い世代が集まって家族のように暮らしているということ。かつて一般的に認知されていた「家族の形」と言えば、大家族が居間に肩を寄せ合ってコミュニケーションをとるというものでした。しかし核家族化が進む現代では、そうしたにぎやかな街の雰囲気はむしろ珍しいものになっています。ほどほど横丁は、食堂やエントランスなど、あらゆる場所に広い世代の人たちが顔を合わせるきっかけがあります。人と人との交流が、地域の活性化に効果を発揮します。住居スペースの運営からも、まちづくりに貢献できるのです。
新たな文化を生み出す、三重県伊勢市河崎の場合
かつて水害によって被害を受けた伊勢市河崎では、勢田川の改修計画とともに、新たなまちづくりも並行して行われました。その際に活躍したのは「NPO法人伊勢河崎まちづくり衆」です。まちづくりの組織として誕生し、仕事を通じてまち全体がよりよい存在となるように試行錯誤してきました。そして平成15年7月には、日本で初めての「川の駅」を誕生させました。川の改修とともに「道の駅」をモチーフにした施設を創ることで、新たな地域名物さえも生み出したのです。さらに、街並みを壊さないために旧家を利用しながら、新しい店舗を徐々に作っています。喫茶店、居酒屋、美容室など、生活に必要なお店が街の景観を壊さずに生まれていくことで、古い町並みを「クラシカルでオシャレ」という方向に昇華し、伝統を壊さないまちづくりが行われています。このようにNPO法人を立ち上げることで、多くの人と手を取り協力しながらまち全体を構築していくこともできるのです。
自然を守ることでまちづくりに貢献する、京都府南丹市の場合
地域に住居スペースや新たな名所、店舗やサービスなどを展開することは、まちづくりとして大きく役立ちます。しかし、まちづくりとしてできることはそれだけではありません。「NPO法人芦生自然学校」は、自然豊かなフィールドで子どもたちに自然観察・自然体験を行ってもらうことにより、まちの活性化を願っています。ゲームやスマートフォンなどの電子機器の使用が多く、外に出ずに遊ぶ子どもたちの姿は近年問題視されがちですが、適切な年齢でしっかり自然と出会わせてあげることは子どもたち自身の人生にも大きな影響を与えます。
責任者という立場で、自然にふれる子どもたちをサポートする仕事は、まちづくりとしてはもちろん教育者としての立場からも大きなやりがいを覚えられるでしょう。さらに山や川、里で自然とふれあいながら遊ぶことで、次世代を担う子どもたちに自然の大切さを教授することは、先々をも見据えたまちづくりと言えるでしょう。
ー 「生きる」と「働く」を もっと楽しく。
まちづくりへの取り組み紹介
この記事が気に入ったらいいね!しよう
PARAFTの最新記事をお届けします。
WRITER
編集部チーム
PARAFT編集部
「まちづくりの仕事」と言うと、具体的なイメージがしづらいかもしれませんね。「これこそがまちづくり」と既成のイメージで思い込む必要はありません。どうすれば地方を元気にできるか、いろいろな手段がありますので検討してみてはいかがでしょうか。