働き方の記事2016.08.17
アイドルもフリーランスの時代へ
イマドキのアイドル事情から学ぶ、独立後の仕事術
keyword: 働き方 フリーランス 事務所 ビジネス SNS
2016.08.17 文章 / 谷川卓
なぜ彼女たちはフリーランスに?「だって事務所はアテにならないもん」
・事務所が営業・売り込み・集客をしてくれる
・マネージャーがスケジュールやメンタル管理をしてくれる
・自分のブランド・信用の強化
・業界の情報・人脈の獲得
しかし、近年のアイドルブームを受け、事務所に所属するまでのハードルが高くなっています。また、人気アイドルがいる事務所は特に競争力が高いので、そこをかいくぐるのは至難の業。何回もオーディションを受け続けるうちに、心が折れてしまうことも。
また、運よく所属できたけど、十分な売り込みをしてもらえなかったり、事務所内での過当競争にさらされたり(プロダクションに入っても、しっかりお金をかけて売り込んでもらえる子は大きな事務所でもせいぜい10人程度。中規模の事務所なら2~3人)ブラック労働を強いられたり・・・最悪の場合、不当な金銭を搾取するなど、詐欺まがいのブラック事務所だった、という話もよく聞きます。
このような話は彼女たちの間でも噂になるので、事務所への信頼が落ちていくわけです。
1人でどうやって活動してるの?「ブログとかニコ動、Twitterかな」
宣伝用の写真等を自分で撮影する、自分の良さを自分で引き出すプロデュース能力を身に着ける、歌、ダンス、演技といったスキルを自分で磨くなど。また、スケジュール管理から防犯まで、自己管理をしっかりできないと務まりません。
しかし、今の若い人たちは、ブログ、動画サイト(Youtube、ニコニコ動画、ツイキャスなど)、SNS(Twitter、Instagramなど)を駆使し、セルフプロデュースするのが上手です。自撮りで自分を可愛く魅せるスキルも高いし、今はスマホで綺麗な写真が撮れますよね。
また、事務所に所属していたらブログに書けないようなことも、フリーランスだと制限なく書けるのも彼女たちには嬉しいようです(自由に書いて炎上する人もいますが)。最近はLINEが、ファンにとって親近感を湧かせるのに効果的なんだとか。歌やダンスも動画サイトで学び、自ら投稿してユーザーからの反応をチェックし、改善を繰り返します。
そして、ネット番組への出演やニコ動の歌い手、踊り手、Youtuber、撮影会をメインとした撮影会アイドルなど、積極的に行動し、チャンスをゲットしています。自由に活動できるし、給料も事務所時代より上がった!という強者も多数。
フリーランスで売れる秘訣は?「歌やダンスより”集客力”」
フリーアイドル育成コンサルタントによると、最近では、舞台やテレビのオーディションでTwitterのフォロワー数を見られることが珍しくないそうです。リツイート数の一番多い子がワンマンライブできる、なんてオーディションもざらにあるので、ファンの数がどれだけいるかというのはかなり重要な指標になっている模様。ネットではファン数は露骨に数字に表れますからね。
さらに、ただファンの数だけ増やせばいいのではなく、イベントの集客や拡散を考える場合、ファンの「属性」も重要になってきます。いわゆるターゲティングですね。自分の属性と強みを見つけ、客観的に分析し、効果的にアピール。ネットでの拡散を狙い、コンテンツ制作、運用。イベント集客、物販に繋げ、売上向上を図る・・・いやはや、その辺のサラリーマン顔負けの立派なビジネスマンです(笑)。

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アイドルもフリーランスの時代へ
WRITER
ライター
谷川卓
今はネットを活用すれば(小規模か大規模かは実力次第ですが)ファンを増やし、集客、マネタイズまで個人で安価に(無料でも)行えるスキームが確立しています。私の知人にもニコ動で活動していて、芸能事務所にスカウトされた子がいました。今の若い人はたくましいなと感心すると共に、既存の中央集権的な権力の劣化、衰退もひしひしと感じます。組織従属から個人が活躍する時代への流れが、ここにも見受けられますね。