マネジメントの記事2016.10.12
今ドキの新人に効く意外な言葉?
『「がんばれ! 」でがんばれない人のための“意外"な名言集』
keyword: マネジメント 部下 上司 パワハラ チーム
2016.10.12 文章 / 平原学
「仕事が面白くない」と不満を漏らす部下への一言
出典:Pixabay
まだ経験も浅いうちからすぐやりたい仕事を任せられるわけないだろう、と呆れる上司の方も多いでしょう。だからといって、「つべこべ言わず、まず任された仕事をこなせ」と言えば、落胆した新人に、さらに追い打ちをかける事態にもなりかねません。そんなときに効くのが次の言葉です。
“仕事が面白い「ふり」をすると、それだけで仕事が本当に面白くなるから妙だ。”
これは、自己啓発本の著者としてアメリカで有名な、デール・カーネギーの言葉。カーネギー・ホールを建てた鉄鋼王とは別人です。組織に属する以上、望まない仕事だって時には任されます。それを「押しつけられた」と思って嫌な顔をするのではなく、フリでもいいから楽しむつもりでやってみること。そうすると、意外な能力が発揮できることもあるのが組織のいいところ。
無理にやらせるのではなく、「やってみたら意外と楽しいかもよ?」と調子づかせることも、ときには大切です。
そんな大きな仕事はできない、と臆病になる部下への一言
出典:Pexels
すぐに「無理です」と返す部下に「この臆病者が!」と叱咤しても、「どうせ臆病ですよ……」とふて腐らせてしまうだけでしょう。そこで有効なのがこの言葉。
“他人から「できますか?」と聞かれたら、とりあえず「できます」と答えちゃうんだよ。その後で頭が痛くなるまで考え抜けば大抵のことはできてしまうものなんだ。”
こちらは『ゴジラ』や『ウルトラマン』を生んだ特撮監督・円谷英二氏によるもの。それまで誰も作ったことのなかった大作を生みだした彼だからこその言葉です。「これは円谷監督の言葉だよ」ということも含めて伝えれば、特撮ファンの部下の心には、いっそう深く刺さることでしょう。
責任の有無だけではなく、前任者がいない仕事を依頼するときにも有効です。「マニュアルは?テンプレートはありませんか?」と聞く部下には、「そんなものはない!」と怒鳴るのではなく、「それが作れなくて我々も困っているから、君の柔軟な発想を頼りにしているよ」と期待を込めつつ任せてあげましょう。
仕事をミスしてしまった……なかなか立ち直れないでいる部下への一言
出典:Pixabay
「まあ気にするな」という安易な慰めは、とても通用しません。そんなときに言ってあげたいのが次のセリフ。
“未来が過去を決める、「これから」が「これまで」を決めるのです。”
理論物理学者・佐治晴夫さんの言葉です。過去は変えようがなく、ミスをなかったことにはできません。ただ、未来の行動次第で、それまでの自身のありようは変えられます。真摯にミスと向き合い、次の仕事での成功が生まれるなら、ミスはただのミスではなく、成功の種となりえます。それにより、社内での評価もグンと上がることでしょう。
そもそも始末書やルールの新設だって、新しい成功につなげるためのものであるはず。ただの責任の追及になり、ミスした社員たちを苦しめるだけなら、やり方を変えるべきでしょう。会社運営の未来だって、過去に起きた事柄によって決められていることを忘れずに。
■収益金について
本のある生活はあなたの人生を豊かにします。パラフトは、あなたの行動により生まれた収益金のすべてを寄付し、次世代を担う子どもたちの人生をより豊かなものにします。


今ドキの新人に効く意外な言葉?
この記事が気に入ったらいいね!しよう
PARAFTの最新記事をお届けします。
┳BOOKS┻
今ドキの新人に効く意外な言葉?
WRITER
コラムニスト、ライター
平原学
「今の若者は、まったくなっていない」。たびたび、そんな批判を耳にします。「なっていない」のではなく、価値観そのものが変わっているだけであることに早く気づきましょう。罵るばかりでは一向に歩み寄れません。ただ、価値観は変われど、偉大な先人たちが残した言葉は、いつの時代も人の心を打ちます。あなたの部下を動かす言葉も、必ず本書にあるはず。ぜひ探し出してみては。