傾聴の記事2016.09.05
居心地の良い職場作りで離職防止
悩めるアラサー社員には「傾聴力」で信頼関係を再構築せよ
keyword: 傾聴 コーチング コミュニケーション アラサ― 信頼構築
2016.09.05 文章 / PARAFT編集部
企業は悩めるアラサー社員を引き止められるか
そんな20代後半〜30代のチームメンバーを持つマネージャーは、イマイチ身の入らない勤務態度に少々もどかしい思いをするかもしれません。しかしこれからは、ビジネスも組織運営も「顧客満足」があってこそ。自分や会社の考えを押し付けたところで、何の解決にもなりません。迷えるアラサー社員ともう一度信頼関係を築き直す「傾聴力」を身につけてみませんか。1人1人のパフォーマンスをより高めるためにも、実践してみる価値はあります。
コーチング発祥の「傾聴」とは?
コーチングとは、人それぞれがもつ目標を達成させるため、対象者のやる気を引き出し、自ら行動することを促すコミュニケーションスキルのことです。中でも「傾聴」「質問」「承認」の3つのスキルは特に重要とされており、傾聴については「ただ単に音として“聞く”のではなく、相手の話に注意を払い、内容のみならず感情までも理解しようと努めながら、じっくりと“聴く”こと」が求められるとしています。
また、コーチングの核となる考え方は”相手の自発的な行動を促すこと”であることも覚えておきましょう。コーチングはコミュニケーションを通じて答えを教えてあげるスキルのように思われがちですが、根底には「答えは自分の中にある」という考え方をもっています。話を聴くだけではありますが、その後に相手が一歩動き出せるようにするため、適切なタイミングで質問と評価をする必要があるということなのです。
質問を投げかける際にも一工夫を
それでは早速日頃の業務について質問を……と、その前に。「パーソナルスペース」を意識して、相手に警戒心を与えないように注意してくださいね。
【パーソナルスペース】
誰もが”縄張り意識”を持つため、70cm~150cmくらいの間を空けるよう心がけるとよい(※1)
次に、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを使い分けた質問を投げかけます。
【クローズドクエスチョン】
「はい・いいえ」で回答できる質問のこと。
例)今日の発注業務は終わりましたか?
【オープンクエスチョン】
自由回答、考えてから答える質問のこと。
例)どうしたら発注フローの負担が減らせると思う?
さらに、少しずつ踏み込んだ質問になるときには要注意。「WHY(なぜ)」と詰め寄るような問いかけにするのは逆効果なのです。そんなときには代わりに「どうしたら良いか」を尋ねるようにしましょう。そうすると質問されている側も「今の状況を改善するためにはどうしたらいいんだろう?」と、疑問の矢印を持っていくことができるようになります。
いきなり1〜2時間の面談を設けるのではなく、少しリラックスしたタイミングを見計らって、クローズドクエスチョン→傾聴→質問を織り混ぜるというようにしていくと、心理的距離を少しずつ縮められるのでおすすめです。
組織の未来を担う大切な資産「人財」だからこそ、時間と手間がかかっても大事にしていきたいものですよね。
※1 『平成23年度東京産業保健推進センター調査研究』

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編集部チーム
PARAFT編集部
在宅勤務やパラレルワークなど、「働く」ことに多様な価値観が生まれてきた昨今、その分人間関係が希薄になってしまったなんてことはないようにしたいもの。一人一人の満足度を上げることが、ひいては組織の強さにもつながります。これを機に、周囲のメンバーのことを気にかける時間をもってみませんか。