賞与の記事2016.10.14
江戸まで遡るボーナスの起源?
日本は変わっている?海外との賞与・ボーナス制度の違いについ
2016.10.14 文章 / PARAFT編集部
日本最初のボーナスは、奉公人のお小遣いだった?!
そして武家社会では盆と正月に新しい着物を身につける風習があり、季節に応じた着物の現物支給があったようです。盆と暮れの物入りの際に、主人が奉公人に対してちょっとしたものをあげていたことが始まりになったんですね。
また、三菱会社(現・三菱グループ)が業績好調を受け臨時で給与を支給したことから、会社の状況に応じて社員に還元する文化が生まれました。盆と暮れの年2回、収益を上げた社員をねぎらうという目的で徐々に賞与・ボーナス制度が社会に定着して行ったのです。
ボーナスがたっぷり出る? いえいえ、給与が少ないんです。
賞与・ボーナスはその名称から”特別なもの”と思っていますが、そもそも日本の給与体系は賞与・ボーナスを含めた金額設定がされているため、そもそも用意されたものであることを忘れがちです。企業側が給与額を簡単に下げることはできないのですが、ボーナスであれば会社の業績によって金額を変更したり、払わないことも可能です。ですので、給与の金額は少なめで見積もっておいて、 業績さえよければ賞与・ボーナスでまかなうからねというやり方なのです。
もし企業の業績が悪化してボーナスが出なくなると、年収自体がガクッと下がってしまう日本の賞与・ボーナス制度は、安定した業績を上げている大企業にはおいしい制度かもしれませんが、そうでない企業で働く社員にとってはなかなか大変な制度なのです。
完全成果報酬! 海外のボーナスは一握りの人しかもらえない
アメリカのボーナスは、管理職や中間層以上の、企業の収益UPに貢献したと考えられるごく一部の人しか受け取ることはできません。年末のボーナスは年収の5%〜40%と差も大きく、ボーナスによる格差というものが確実に存在するようです。
そもそも、アメリカの年収は成果・実力によって決まります。学歴や保有資格によって大きく変化しますし、企業の業績に貢献すれば年齢関係なく年収も上がります。アメリカで高い年収を得ている職種というのは、学者、プログラマー、エンジニアやコンサルタントだそうです。一見すると、コンサルタント以外は日本ではあまり稼いでいなさそうなイメージがありますが、ここにも日本古来の風習によるものがあります。日本全体として「組織の中にいた方が安全」という考え方が根強くあるため、実は個人で実力を発揮した方が稼げる人も企業の中で定額の給与で働いてしまっているのです。

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江戸まで遡るボーナスの起源?
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江戸まで遡るボーナスの起源?
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編集部チーム
PARAFT編集部
日本の給与体系は、一昔前と違いさまざまなスタイルが出てきています。国内には外資系企業の進出も増えている今、どのような給与体系であれば納得感をもって働けるか、転職活動を通じて調べてみるのも効果的ですね。