投資ファンドの記事2020.04.21
知っておきたい金融用語
よく聞く「ファンド」とは?「キャピタル」との違いも解説
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2020.04.21 文章 / PARAFT編集部
「ファンド」とはどのような組織?
資産運用の種類も多様化してきた昨今、株や投資信託への関心も高まってきています。中でも「ファンド」と呼ばれるものは、複数の出資者から資金を募り、その資金を元手に事業への投資を行い、収益を出資者に分配する仕組み(集団投資スキーム)を指しています。資金を提供する投資家は個人・法人を問わず、また投資先も上場企業の株式や新興市場など多岐に渡ります。
▼ 投資ファンドとは?
中でも「投資ファンド」と呼ばれるのは、企業や事業を買収し、経営再建などのため経営者を送り込むなどして企業の価値を高め、保有株の価値上昇後に売却して利益をあげるファンドのこと。2004年発売されたヒット小説『ハゲタカ』は、投資ファンドの中でも経営が危機的状況にある企業を安値で買い叩き、その株式を高値で売りさばく「ハゲタカファンド」を題材にしたものでした。
日本で有名な投資ファンド案件とは?
あまり私たちの日常生活と密接に関わることはない投資ファンドですが、国内では多くの投資ファンドによる出資が行われています。
有名なところでは、東京お台場に大規模温泉施設を運営している大江戸温泉ホールディングスに出資した米大手投資ファンドのべインキャピタル。海外からの訪日客増加を目指し、積極的に経営に参加し事業拡大を図っています。同様に雪国まいたけにも出資。こちらは辞任した創業者の跡を受け、経営の立て直しを図っています。
▼ 国内投資ファンドについて
国内投資ファンドでは、通信会社のソフトバンクが設立した投資ファンドのソフトバンク・ビジョン・ファンドが、アメリカの半導体大手クアルコムへ約11兆8000億円を出資することがニュースにもなりました。
ファンドと「キャピタル」の違い
英語で資産や資本を表す、キャピタルも金融用語としてよく出てくるワードで、どちらも自社以外の組織への投資を事業内容とする点は共通しています。特に有名なのが「ベンチャーキャピタル」です。
▼ ベンチャーキャピタルとは
主に株式上場前のベンチャーやスタートアップを対象に、資金供給する組織です。「VC」と略されることもあります。ベンチャーキャピタルの目指すところは、株式上場と企業の資産価値向上。ファンドの一部にベンチャーキャピタルが含まれる構図にはなりますが、対象をより狭めているのがベンチャーキャピタルだと言えます。
▼ 資金面におけるファンドとキャピタルの違い
ベンチャーキャピタルの場合、出資する資金は広く投資家から集めるのではなく、キャピタル自身が自己資金によって用意するケースもあります。こうしたケースがあることも、ファンドとは異なりますね。
▼ 金融や投資に関する知識を増やす
ビジネスにおいて、金融や投資に関する知識があればプラスになります。
下記の記事も併せて読んで、金融や投資に関する知識を増やしませんか?
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>>起業家の味方に?「ベンチャーキャピタル」について賢く知ろう
>>日本とは異なる規模感?アメリカのベンチャーキャピタルについて
>>神戸市が行う、ベンチャー・スタートアップ支援事業とは?
>>新しい働き方?「エンジェル投資家」とは

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PARAFT編集部
悪質な勧誘などによりネガティブなイメージも伴う投資ファンドですが、実は投資先企業と友好的に事業再生を行っているケースの方が多く、多くの企業が投資ファンドの出資により健全に運営されています。今後も各投資ファンドの戦略に着目していきたいですね。