地域コミュニティの記事2017.01.25
ワークライフバランスに効果も
防災や災害対策にも「地域コミュニティ」活性化の効果とは?
keyword: 地域コミュニティ 地方 働き方 地域活性化 仕事
2017.01.25 文章 / PARAFT編集部
「地域コミュニティ」とは?
こうしたつながりは近年減り続けてきており、特に都市部では地縁的なつながりはほぼ皆無と言ってもよいほど。その背景には、
① 昼間、生活エリアに人々がいない(自営業の減少、サラリーマンの増加)
② 人口移動が激しい都市部(人口移動の激しさと単身者が多さから地域活動への参加意識が高まりにくい)
③ 過疎化地等における一層の人口減少(地域活動の維持・活性化が困難)
(※総務省資料『地域コミュニティの現状と問題』)
などが挙げられます。人と人とのコミュニケーションが希薄な時代ではありますが、地域コミュニティの重要性を再び知らしめたのが2011年の東日本大震災でした。
地域コミュニティ活性化のメリット
1つ目は、近隣住民同士のつながりが生まれることで防災意識向上や災害時に備えた準備喚起などを促します。実際に、1995年に起きた阪神・淡路大震災では、倒壊した家屋等に閉じ込められた人々の多くは、救助隊員等のほか、家族や近所の住民によって救助されたという調査結果が出ています(国土交通省『平成17年度国土交通白書』)。その他、近隣で刑事事件などが起きた際、住民同士助け合う基盤を担うのも地域コミュニティです。
2つ目に、同じ地域に暮らす人同士が「共同体意識」を高めることで、その土地に愛着を持ち定着したり、高齢になっても安心して生活できる場所がつくられていきます。
また、核家族化や結婚しない人たちが増えていることから、仕事関連のもの以外に自分のコミュニティを持たない人も増えてきています。自分らしくいられるコミュニティを増やすことは、自分自身のライフスタイルを見直すきっかけにもなるでしょう。
今、地域コミュニティ活性化が求めれられる理由
その一つに、NPOやボランティア団体による“新しいかたち”の地域コミュニティが生まれていることが挙げられます。企業のCSR活動や社会的価値の必要性が高まっていること、また仕事に社会性を求める若者が増えてきていることからも「社会貢献」というテーマに集まる注目度は高く、そのニーズとマッチしたことで地域コミュニティが生まれ変わりつつあるのです。
また地域コミュニティなどへの参加で複数のコミュニティを持つことは、ワークライフバランスにも意外な効果をもたらします。昨今ニュースでよく取り上げられる長時間労働や過労などで苦しむ人がいた場合、自分が属すコミュニティが“会社”だけになってしまうことは、その異常さに気づけない点からとても危険です。コミュニティが増え、出会う人が増えれば、自分の置かれている状況を客観的に見ることができるようになり、改善に向けたアドバイスを得る機会も増えるでしょう。
さまざまな属性の人と出会うチャンスがあることも、地域コミュニティの魅力です。

![防災や災害対策にも「地域コミュニティ」活性化の効果とは?:r000017002072 | PARAFT [パラフト]](/files/alias_m1/000017002072/iy333gx00mifac8f6037jbn8.jpeg)
ワークライフバランスに効果も
この記事が気に入ったらいいね!しよう
PARAFTの最新記事をお届けします。
┳OTHERS┻
ワークライフバランスに効果も
WRITER
編集部チーム
PARAFT編集部
地域活性化には、その地域で暮らす住民同士のつながりづくりが効果的。地方だけでなく都市部でも、地域コミュニティはさまざまなメリットをもたらしてくれるからです。さまざまな人に出会うことで、多様な働き方やライフスタイルにも出会えそうですね。