EUの記事2017.03.20
イギリスの移民事情
2000年以降のEU盟国増加に伴う移民の動き
2017.03.20 文章 / PARAFT編集部
EUとは? 2000年以降の加盟国の流れ
出典:Pixabay
EU加盟国間では、同一通貨の使用や輸出入の制限がなくなり、人の出入国も自由になるなど、幅広い分野で協力関係を持つことで各国間の障壁が軽減されてきました。2000年までのEU加盟国は全部で15か国です。(フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、イギリス、アイルランド、デンマーク、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、オーストリア、スウェーデン、フィンランド)
その後、2004年に中東欧の10か国(ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー、スロベニア、エストニア、リトアニア、ラトビア、マルタ、キプロス)が加盟しました。さらに2007年ではルーマニアとブルガリアが、2013年にはクロアチアが加盟し、現在の28か国になっています。
2004年を機にEU内を動き始めた移民たち
出典:Pixabay
このことで国によっては、高齢化社会などによる人員不足を補うことができた一方で、今度は東欧諸国での労働力が不足してしまいます。経済大国には移民が急増したわけですが、2008年にはリーマンショックによって多くの人が職を失うことにもなり経済界には激震が走りましたが、それ以降もドイツやフランスなどでは移民は増加していきました。ちなみに、スペインやイタリアなど失業率の目立つ国では2014年までは移民人口は減少か横ばいの状態です。このことからも、経済的安定や雇用を求める移民が多いことが伺えます。
イギリスにおける移民への考えとEU離脱の背景
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そして訪れたリーマンショックによる失業率の上昇や、2013年のシリア内戦による難民問題。これ以上は移民を受け入れられないと、規制を厳しくしようにも、EUへ加盟したままだと人間の出入りが自由なためそれが難しいというのが、2016年6月に行われた国民投票でEU離脱に傾いた一因です。
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イギリスの移民事情
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イギリスの移民事情
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編集部チーム
PARAFT編集部
同じように移民への反対運動が起きているのがフランスとドイツ。大統領選挙や国民議会投票などを控える両国で、国民の意思がどう傾くのかによっては、両国のEU離脱も近い将来ありえるため、世界中の注目を集めているのです。