トラックドライバー不足の記事2017.03.28
物流業界の働き方改革
加速するトラックのドライバー不足解消のための取組とは?
keyword: トラックドライバー不足 対策 深夜労働 長時間労働 車離れ
2017.03.28 文章 / PARAFT編集部
種類によって異なるトラックドライバーの働き方
▼ 大型トラックドライバー
大型トラックは車両総重量11t以上25t以下、または最大積載量6.5tのトラックです。漁港で水揚げされた魚介類を運んだり、宅配便の荷物をある地方から別の地方まで運んだりします。深夜労働や長距離の移動も多く見られます。
▼ 中型トラックドライバー
中型トラックは車両総重量5t以上11t未満、最大積載量3t以上6.5t未満のトラックです。都市部とその周辺での仕事が多く、泊りがけの仕事はあまりありません。
▼ 小型トラックドライバー
小型トラックは最大積載量が2t以下のトラックです。普通自動車免許で運転できます。各家庭への配達や顧客への集荷など限定的なエリアでの仕事が中心です。
▼トレーラードライバー
運転席がある前部に動力があり、後ろに接続したコンテナなどを牽引します。ガソリンをタンクローリーや複数の車を載せるキャリアカーなどの種類がありますが、見た目の大きさでは圧倒的です。大型自動車免許と牽引免許が必要であり、運ぶものによっては危険物取扱者の資格を取る必要もあります。
トラックのドライバー不足の理由とは
▼ 低賃金での長時間労働
25歳までの給料はほかの産業よりも高いが、その後は格差が開いていく。また、月間実労働時間を全体平均と道路貨物運送業で比較すると、道路貨物運送業の方が30時間以上も長くなっている。
▼ 厳しい力仕事
荷物の積み下ろしはドライバーが自力で行う場合が多い。大型トラックでは積み下ろしに時間が掛かり、力仕事によるドライバーの負担が増えることになる。
▼ 若者の車離れ
以前は、車を運転することが好きでドライバーになるケースが多かったが、近年は車離れが進み、車に対する興味が薄れている。そのため、車を使う仕事であるドライバーへの関心も薄れてしまい、人材不足の原因になっている。
▼ ドライバー管理の強化
スピードや移動距離、運転時間など、安全面を考慮してドライバーの勤務状態の管理が強化している。一見すると良いことだがそれを窮屈に感じるドライバーも多く、人材不足の原因になっている。
人材不足解消に向けた取組み・対策
▼ 魅力ある職場づくり
労働時間や給料など労働条件の改善、コンサルティング支援など雇用管理の推進、雇用に関する助成制度の策定、荷物の積み下ろしなどでの安全管理の徹底によって、職場環境を変えることで人材を集めようとするもの。
▼ 人材確保・育成施策
学校やハローワークで情報を発信することで運送業への就職希望者増加促進する、育児や子育ての支援など環境整備による女性の活躍促進、助成制度や職業訓練など関係団体や雇用主による人材の育成と定着を目指すもの。
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編集部チーム
PARAFT編集部
皮肉なことに、近年の景気回復で原料や工業製品、家庭への荷物など物流の量が増えたことも、ドライバー不足につながっています。今後はドライバーの安全を第一に考えたうえで運送会社の経営にあたることになるため、省庁や業界がうまく連携し、運送会社とドライバーを支えていくことが重要になります。