イケダハヤトさんの記事2017.05.18
イケハヤの地方移住論
最高の地方でサバイバル【イケダハヤト】
keyword: イケダハヤトさん 地方移住 限界集落 高知 シェアハウス
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2017.05.18 文章 / PARAFT編集部
面白いなあと思ったのは生活の技術です
もう、山ほどあります。いったい何から言えばいいのかみたいな感じです。野菜を育てるスキルもそうですし、今は小屋を建てようと思っていて、それができれば、たぶんそのスキルもついてきますよね。やあ、ほんとうに、こちらで面白いなあと思ったのは生活の技術です。生活するためのいろんな技術がありますよね、生きていくために。それを習得できるのが非常に面白いですよ。暮らしていけばいくほど、新しい技術を学んでいけるんです。
イケハヤさんは自宅の畑でたくさん作物を育てているのだそうです。具体的にどんなものを栽培しているのですか?
僕はチョー家庭菜園で(笑)、自分が食べるものだけという感じですね。今は夏野菜の栽培を始めていてナスとキュウリ、トマト、トウモロコシ、オクラなんかですね。カボチャもやりますね、あとゴーヤとか、ソラマメとかね。それにパクチー。たぶん全部で10~15種類くらいは植えています。だから野菜には困らないですね。
山に来て最初のうちは、山菜をうまく活用できなかったんですよ。山菜は旬が1週間ぐらいなので、採り逃すともうダメなんです。昨年も一昨年も逃してしまった。でも、今はワラビや山ウドが生えているんですけど、うちの妻も大量に採ってきて、ワラビの調理が出来るようになってきました。畑のほうもスキルが上がるので、昨年育てられなかった野菜がたぶん出来るようになるんでしょうね、とか、生きていくために必要なサバイバルスキルみたいなものが、暮らしていると身についてくる。それが僕は趣味として非常に楽しいですよね。
いい会社があるように、いい地域があります
イケハヤさんご夫妻は、そういうサバイバルスキルを地域の人たちから教えてもらうことも多いようです。今の土地はそういうことができる開かれた場所なのだとか。
僕らが住んでいる地域はもともと移住者の人がすごく多かったので受け入れがこなれているんです。先輩移住者の人も教えてくれるし、もともと地元に住んでいるかたも非常にフレンドリーに接してくれて、いろんなことを教えてくれるんですよね。そういうところから学んで、僕らもどんどんいろんなことができてくるという、いいサイクルがありますね。
移住先を選ぶのは、会社選びとすごく似ていますね。それこそ転職と似ている感じがします。いい会社があるように、いい地域があります。古臭い大企業があるように、同じような大企業っぽい集落もありますからね。会社に多様な文化があるように、集落や地域にも、ものすごく多様性があるので、やっぱり合わない文化のところに行ってしまうと、きついでしょうね。
今はシェアハウスをつくろうとしているんです
今の暮らしには非常に満足しているんですけど、あと足りないものといえば物件ですかね。移住者の人がたくさんいるわりに物件が少ないんですよ、圧倒的に家が足りない。移住希望者が入りきらないような状態で、もっと増やしてあげないと、なんかもったいないですね。機会損失ですよね、本当に。
家さえあれば、住みたいという人がごろごろいるんです。家が足りないのは今僕らが住んでいるところ以外でも、高知県以外も含めてよく聞きますね。田舎の住める物件がぜんぜん足りないというのが、ひとつの問題として出てきていますね。
僕らは今、シェアハウスをつくろうとしているんです。独身でふらっと1カ月とか半年とか滞在したいという人が結構いるんですよね。こっちのほうは生活費が安いので、独身のかたなら、おそらく家賃込みで月6~7万円あれば生きていけますね。なので、例えば東京で働いて貯金が100万円あるという人だったら、こっちでは1年以上いられるんです。
シェアハウスをつくれば、そういう人たちが休息できる場所になる。あとは僕が買った土地も、うまくやれば小屋ぐらいだったらいくらでもできるんです。海外からふらっと来た人だったり、東京で疲れた人だったり、そんな人たちにのんびりしてもらって、その代わりに農作業を手伝ってもらったりすればいい。山の土地をうまく使って、いろんな人たちが、いろんな場所に住めるようにしていきたいですね。

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イケハヤの地方移住論
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編集部チーム
PARAFT編集部
「地方移住」といっても、その実態は多岐にわたるようで、イケハヤさんファミリーが移住した高知県北部の本山町のように開放的なところもあれば、「よそ者」に冷たい閉鎖的な土地もあるようですね。Iターンで移住したものの結局、数年で東京に戻ったという人の話を聞いたことがあります。イケハヤさんが指摘するように、移住先選びはとても大切ですね。
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