リモートワークの記事2017.08.02
自宅やコワーキング以外にも
複数拠点がカギ!リモートワーク、あなたはどこで仕事する?
keyword: リモートワーク リモートワーカー 在宅 コワーキングスペース Wi-Fi
リモートワーク虎の巻 /目次 に戻る
2017.08.02 文章 / Ruaha 裕子
自宅:リモートワークの第一歩は「我が家で仕事」が定番
出典:StockSnap.io
実は筆者の私もその一人。車が足代わりの地方都市在住なのに、運転免許があるのが私一人で、子どもはまだ小学生。健康上の理由から通院が必要になってパートを辞めざるを得なくなり、でも経済的には仕事をしたい、と悩んでいた時の、考え方を変えるきっかけになったのが東日本大震災でした。
自宅と学校は子どもでも歩いて10分かからないのに、自宅から30分もかかる夫の事務所にいたため、迎えに行くのが大幅に遅れてしまいました。震災でのリアルな緊急避難経験を機に、とにかく子供の安全確保を最優先!と考えたのも在宅ワーカーになったきっかけの一つです。
自宅をリモートワークの仕事場として利用するメリットとしては、次のような利点があります。
① コストが安い(新たに家賃や光熱費などの費用が発生しない)
② 移動がいらない
③ 家族との関わりがもちやすい(一緒に昼ごはん、学校行事、緊急呼び出しの対応が楽)
④ 服装に気を使わない
⑤ 休憩時に好きな休み方ができる
⑥ 仕事と並行して家事や家庭の用事をこなしやすい
病気治療と仕事を両立したいリモートワーカーでは、④、⑤に加えて、食事管理がしやすい点もメリットになりそうです。信頼関係の厚いワーカーさんでは「自宅の方が機密保持がしやすい」というケースもあるという意見もうかがいました。
反対に在宅ワーカーになってみて、「これは困ったな。」「こんなはずでは・・・」と思う場面もでてきました。
① 仕事量が多すぎて家庭生活にしわ寄せがいく
② 仕事関連の物品保管や作業の場所を確保しにくい(パソコン持って家をウロウロ)
③ 家族の理解が進まず、邪魔されたり、女性の場合は「専業主婦と同じ」と誤解される
④ 仕事と家庭生活との気持ちの切り替えが難しい
私の場合、一番困ったのは、①と③の「邪魔が入る」が多いです。1日の仕事時間を増やすほど、邪魔が入る時間も増えるのにも困りました。雇用型リモートワークで勤務時間が「○時から○時まで」と決まっている場合は少し大変そうです。
コワーキングスペース&サロン:時間で利用できるスポットで作業する
コワーキングスペースとは、カフェや喫茶店の機能にWi-Fi、電源、コピー等のオフィス機能が合体したような場所で、「コワーキング=共動」する場所、を意味しています。利用者は時間単位、半日単位で数百円~1000円程度の費用を負担して空いている好みの場所を利用します。
コワーキングスペースを利用する人は「一人では寂し過ぎ、静かすぎて仕事がはかどらない。」「刺激が欲しい。」「誰かと短く話をするだけでも、インスピレーションが沸いてくる。」など、人と関わることの利点を挙げる人が多いです。
特に開発系、サービス提供など、利用者目線での検討が重要になってくる仕事では、コワーキングスペースで作業する他のワーカーさんとの世間話や、ちょっとした愚痴聞きなどから、思わぬヒントを得る、視野が広まるなどの効果も得られるようです。
反対に「自分以外に人がいると集中が途切れる。」「にぎやかな場所は好きじゃない。」「守秘義務の関係で気を使うから外では仕事がしづらい。」という場合、コワーキングスペースは適さないかもしれません。雇用型リモートワークの条件によっては、コワーキングスペースやサロンの利用に制限を設けて、指定の場所以外NGという場合もあるようです。
リモートワーカーがコワーキングスペースを利用することの最大の利点は、「孤独感の解消」にあるような気がします。リモート環境での仕事はどうしても独りぼっちの時間が長くなり、それが孤独感を強める原因になっています。相談相手がすぐに捕まらない一人の仕事は、仕事に対する視野を狭めてしまうリスクもあります。
コワーキングスペースを利用することで、ちょっとした雑談や、時には愚痴や弱音を聞いてもらうことで、気持ちを切り替えてリフレッシュできるメリットがあると考えられます。
モバイルオフィスor個人事務所:自分で仕事場を作ってしまう
こういう場合に、できる方法は
・自宅以外に仕事場を確保する
・車をモバイルオフィス化する
の2つの方法が考えられると思います。
仕事場を確保する方法は、レンタルオフィス、アパート・一戸建ての賃貸、新築の他、地方都市に別荘のような小さな拠点を作る方法があります。仕事スペースを作るメリットは「専用の場所」が確保できること。秘密保持義務との関わりや、プライバシーの確保の点で、自宅兼用では対応しづらいことや、都会の狭い住宅事情で自宅では専用スペースを作るのが大変な場合、別の物件をゲットすることで解決できることは多いと思います。難点は費用負担が大きいこと。リモートワーカーで稼げる費用がよほど大きくないと費用対効果がマイナスになってしまいます。
ノマドワーク派や、カフェ難民の地方都市に向いているのが車のモバイルオフィス化です。こちらのメリットは、手軽さとコスパの高さ。コンテナ一つとスマホさえあれば、パソコンを持ち込んで「今日から、とりあえず始めてみる!」も可能です。既に車を持っていれば、新たに発生する費用も少ないので不動産を探すよりも簡単です。
難点は、車両タイプによって向き不向きがあること、駐車スペースが少ない地域では運用方法によっては割高で不便になること、車両スペースに限りがあるため、できる作業が限られていること、などでしょうか。工夫次第で対応ができることもありますが、それも自分で考えて対処しなくてはなりませんから、試行錯誤を楽しめる人でないとストレスになる可能性はあります。
どちらを選ぶかは地域とお財布の事情がモノを言います。自分のワークスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。

![複数拠点がカギ!リモートワーク、あなたはどこで仕事する?:r000017002919 | PARAFT [パラフト]](/files/alias_m1/000017002919/j5vx9hvc05ynac8f60230r4w.jpg)
自宅やコワーキング以外にも
この記事が気に入ったらいいね!しよう
PARAFTの最新記事をお届けします。
┳LOCATION┻
自宅やコワーキング以外にも
WRITER
ライター
Ruaha 裕子
リモートワークをする時に、「どこで?」は意外と問題になります。主婦の場合なら、家事との両立、子どもの送迎などの家庭との両立しやすさを優先したくなりますし、秘密保持義務やオン/オフの切り替えやすさならば、専門の場所を作ってしまいたくなる場合もあるでしょう。特に仕事が増えてきて、作業時間が長くなるほど、リモートならではの利点である「好きな場所で働ける」を、どう活かすか?が仕事場所選びの方向性を決めていくように思います。長く働けるためにも、自分のニーズをしっかり見極めて、ワークスタイルに合った仕事場所選びが大切なポイントとなります。
リモートワーク虎の巻 /目次 に戻る