卒園準備の記事2017.08.24
卒園準備と、ママ友
モヤモヤする?保育園の卒園準備【小1の壁、やってます。】
keyword: 卒園準備 小1の壁 謝恩会 スケッチブックリレー 動画
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2017.08.24 文章 / 和田由紀恵
謝恩会どうする?―長男の保育園の場合―
出典:Frame illust
夏も終わりに近づいた頃から、子どもをお迎えに行く時に会うママたちの間では「謝恩会どうする……」といった会話が、少しずつ出るようになりました。というのも、長男が通う保育園は開園して数年と歴史が浅く、卒園式もまだ数回と、伝統どころか先例が少しだけ、の状況にあるからです。職場の同僚ママ友からは、「謝恩会の準備が大変で~」といったグチを聞くこともあって、どうやら謝恩会はするものらしい、という認識はあるものの、なかなか表立って言うに言えないまま、日々に追われる(つまりは、日和見)のでした。
謝恩会。大学卒業以来の響きを持つこの行事は、そもそも何なのでしょうか。改めて調べてみたところ、“感謝の意を伝えるために開かれる会。ふつう、卒業生が教師に感謝する目的で開く会をいう。(大辞林)”なのだそうです。保育園や幼稚園の場合は、卒園する子どもと一緒に、保護者が先生たちへの感謝を込めて開く会、ということなのでしょうね。
5、6年もの間、子どもを二人三脚で育ててくれた保育園の先生たち。歩けるようになったり、話せるようになったりといった、子どもができるようになったことを親と一緒に喜んでくれました。トイレトレーニングや、イヤイヤ期、お友達とのトラブルなどにも、親と伴走してくれました。そんな先生たちへの感謝は、言葉では言い尽くせないほどの深いものです。でも、仕事と子育てに追われるママたちが、準備の時間を捻出するのも、かなりハードなもの。前例にのっとったり、兄姉児がいるママを中心にコトが進むわけでもない長男の保育園では、ママたちは何となくソワソワしながら秋を過ごしていました。
▼ 声をかけてくれたママへ感謝
寒くなってきた11月。あるママが声をかけてくれて、年長クラスの子どもたちとママが集まってのランチをすることになりました。ママたちのおしゃべりに花が咲くなか、話題は謝恩会の話へ。ランチの声かけをしてくれたママを中心に、謝恩会をやること、謝恩会ではスケッチブックリレーの動画を上映することが提案され、そのための準備をすることが決まりました。動き出すことになった、年長ママたち。忙しいのに声をかけて動き出してくれたママたちへ感謝です。
スケッチブックリレーとは?
出典:Frame illust
早速、有志のママたちが、まだ残っている保育園行事を「スケッチブックリレー」に使うため、ビデオ撮影や、写真撮影をしてくれました。そして寒くなってきた頃、年長組の子どもたちがスケッチブック1ページずつの割り当てをもらい、おもいおもいのメッセージを描きます。子どもたちが描いたページを1冊のスケッチブックにまとめて、イラストが上手なこれまた有志のママが表紙を描いてくれました。スケッチブックが完成しました!さあいよいよ、動画の撮影です。ある土曜日に公園へ集まって、一人ずつ場所を変えながら、自分のページをカメラに見せながら受け渡す動画を撮ります。上手く受け渡せなかったりして、何回か撮り直しとなりながらも、無事に子どもたちの撮影が終了しました。
動画を撮影した後も、制作を引き受けてくれたママが、保育園の画像や行事の画像を用意したり、保育園に行って普段の子どもたちの様子などを動画に収めたりと、メッセージ動画に加える素材を集めてくれました。そして、ご自宅でせっせと動画を編集。最終的に、とにかく感動を呼ぶ力作・大作が完成したのです。彼女はプロなんじゃないかと思ったほど(本業は違うようなんですが)のクオリティの高さでした。本当に、ママたちっていろんなことができるんですよね。
さて、この大作は別な記事に書いた 卒園式の最後に無事上映されました。観ていた保護者も先生も泣いてしまったほど、プロにお願いしても叶わないほどの仕上がり。卒園式の最後にふさわしい作品となったのは、子どもたちの成長を喜び、感謝するママの目線でつくられたからこそなんでしょうね。この動画は、ディスクに焼いてもらって卒園児と先生に配られました。長男もとても喜んで、今でも自宅で何度となく再生しては観ています。
ママたちが集まったことで得られたこと
出典:Frame illust
謝恩会をはじめとする卒園準備は、保育園によっても、そのクラスにいるママたちの意向によっても、内容も形式も千差万別です。それぞれに苦労もあれば、楽しさもあり、4月から周到に準備することもあれば、私のように何もしないままに卒園を迎える場合もあります(率先してくれたママたちは、かなりの負担だったと思います。本当にありがとうございました!)。とはいえ、卒園準備のやりとりの中で思いがけず嬉しかったのは、クラスのママたちと仲よくなれたことでした。
ママ友同士のドロドロとした人間関係を描いたドラマが流行ったこともあってか、「ママ友」という言葉には何となくネガティブなイメージがつきまとうようです。そんな空気から、保育園のママたちはお互いに当たり障りのない関係をキープしようと、みんなで集まるといったこともあまりありませんでした。お互いに気を遣って、相手に負担をかけないようにする。そんなルールで動いてきたママたちでしたが、卒園に向けて準備で集まったりするうちにようやく打ち解けて、保育園の外でも気軽に連絡をとりあうようになりました。とりわけ、終盤にはパパを巻き込んだところ、パパ同士も仲良くなり、パパ会なるものを自発的に開催したりしています。
お互い働くママ同士。平日は仕事に育児、家事と限られた時間で必死に過ごしているため、保育園で顔をあわせても、ゆっくり立ち話することもままなりません。でも、だからこそ同じ立場同士で息抜きしたい。迫りくる小1の壁への準備に不安もあるし、情報交換しながら助け合って小1を迎えたい。職種もバラバラで、家庭の状況も少し違ったりするけれど、同じ保育園で子どもたちがハイハイの頃から一緒に成長してきた、という共通点から繋がったママたちは、ママ友のネガティブなイメージを払拭する、楽しく過ごせる友人になりました。
たまたま住み始めた地域で、子どもを通じて親同士が友人になることって、幸せなことなんだなという思いがけない気づきを得た、卒園準備でした。

![モヤモヤする?保育園の卒園準備【小1の壁、やってます。】:r000017003153 | PARAFT [パラフト]](/files/alias_m1/000017003153/j6qwh77p0ny4ac8f606o7hxj.jpg)
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編集者・ライター
和田由紀恵
いきなり卒園まで話が飛んでしまいましたが、小1を迎える準備はまだまだこれから。小1の壁を迎えるまでに踏むステップは他にもたくさんありました。一つずつ振り返ってご紹介していきます!