AIライターの記事2018.02.01
ライバルは人工知能
もしAIに記事1000本書かせたら★徹底体験でわかったこと
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2018.02.01 文章 / 平田浩司
AIという龍を乗りこなせないか…
チェス、将棋、囲碁……。
AIはいま、いろんなジャンルで人間を凌駕し、快進撃を続けています。
事務仕事などにも急速に入り込んでいて、金融機関をはじめとして、たくさんの企業で事務職の人たちが仕事を奪われようとしています。
この先、2030年ごろには、特定ジャンルではなく、多ジャンルで人間と同じように仕事できる「汎用AI」が登場してくるといわれています。汎用AIを搭載したロボットの活躍が広がります。ここから第4次産業革命が始まります。
第1次産業革命は蒸気機関によって始まり、第2次は内燃機関・電気モータによって、そして第3次はインターネットによって巻き起こりました。暮らしや産業は劇的に変わりました。
その次が、AIによる第4次産業革命というわけです。
AIは2020年代後半には人間1人の脳のはたらきを超え、2045年には全人類すべての知能を上回るとみられています。全人類を凌駕するXデーは、「シンギュラリティー(技術的特異点)」と呼ばれています。
シンギュラリティーは、①AIが人類の知能を超える、②AIが自らAIを再生産して知能爆発が起こる、③AIが人類にとって代わる、などの意味合いで語られています。なんだか映画『ターミネーター』みたいですね。
▼ ライターにも襲来するターミネーター?
というわけで、このAIの波が、ライターの世界にもやって来たのです。
AIは、これから人間のライターよりもずっと賢くなっていくのかもしれません。人間のライター(ヘンな言い方ですみません)は、AIライターの前にひざまずく未来が待っているのかもしれません。
けれども、運命は切り開くものです(と、ターミネーターを撃破した主人公も言ってました)。
ライバルがどれほどの実力か、どんな長所短所を持ち合わせているのか、早い段階で見極め、使いこなしていってしまおう!
そう妄想妄念を抱いたわけです。
龍に乗って大空を駆けめぐることができるかも、と思ってしまったわけです。
AIとどう向き合うか。
これはおそらくライターだけの問題ではありません。
ライター以外の仕事をなさっている方々も、ぜひ、この実験の顛末をご笑覧いただければ幸いです。
日本の外でどんどん進展しているAIの波
このシリーズ「もしAIに記事1000本書かせてみたら」では、アメリカのITベンチャーなどが立ち上げたAIライティングサービスを俎上(そじょう)に載せ、サービスを利用して何ができるか、徹底体験しています。
いま日本では、新聞社がAIを使って、決算などの単純な定型記事を書かせています。大きな組織がAIを利用し始めている段階です。
けれども、海の向こうでは(という表現も古いですが)、
個人がAIライターのサービスを利用して、バンバン、記事を書き始めているのです。
もしかしたら、大きな組織を上回る勢いで量産する個人が増えているかもしれません。
個人のハタラキカタを変える!という意味では、もう、この海外の動きを追うしかありません。
このシリーズを通じて、AIは個人のライティングをどのようにパワーアップしてくれるのか、検証していきたいと思います。どのような課題が潜んでいるのかも探ってみるつもりです。
▼ 言葉の壁を超え、英語で情報発信!
アメリカなどのサイトを利用するので、英語が苦手な私は、悪戦苦闘するところもあります。
けれども、英語が苦手だからこそ、喜々として、アメリカのサイトを使ったAIライティングにはまりこみました。
なにしろ、AIは、英語の記事が書けない私にも、英語の記事を作る魔法を授けてくれるのです。
これまで私は、言葉の壁を超えようとして、AIでパワーアップした翻訳機などの記事を書いてきました。けれども、AIに記事を書かせれば、あっけなく言葉の壁を超えられるのです。
▼ 海外に向けてニッポンを伝えたい
このシリーズで、私は個人的に、海外に向けて日本についての英文記事を書くプロジェクトを立ち上げ、実験材料としました。
日本で暮らし、日本で長く取材してきた自分の強みを生かし、独自サイトを構築することを最終目標に掲げました。
日本はいま少子高齢化に悩み、元気をなくしていますが、この状況って、おそらく、海外の人たちもいつかはたどることになるのだと思います。
都市生活を始めるとどんな社会事象が起きるのか。それに対して、どんな対応をしたらいいのか、日本の経験と知恵も発信しようと考えました。これって、AIが来てくれなかったら、たやすく実現できなかったことです。
▼ おバカちゃんだったAI
かなり真剣に作戦を練って、いざAIライティングに挑んだのですが、実際にやってみたら、想定外の事態に直面しました。
いまのところ(そう、いまのところです)、AIは、限りなく、おバカちゃんなのです。
当初は1時間で1000本の記事を作れるだろうと甘くみていたのですが、試しに書かせた記事を読んで、言葉を失いました。
これではだめ!
ボツ原稿の嵐でした。
かくして、ポンコツAIとの、涙、涙の珍道中は続いています。
そう、まだ1000本の目標に遠くおよばず、夜な夜な、現在進行形で続けている次第です。
想定外の長い旅となって、AIの長所短所がなるほど、よく見え始めました。
このシリーズは、ライターの物語ですが、おそらく、ほかの仕事にも共通するものがあると思っております。要するにAIとどう付き合っていったらいいのか、個人的な結論もご提示したいと思いますので、どうか最後までお付き合いください。
もしAIに記事1000本書かせてみたら / 目次
ニューヨークのベンチャー企業が生み出した「Articoolo」。アメリカのサイトですので英語のライティングになってしまうのですが、日本からアクセスした私に対しては、しっかり日本語で「一瞬で独自の記事を作成」「記事作成の革命」と売り込んできました。書きたい記事のキーワード(もちろん英語)を2つくらい入力してクリックすると、1分くらいで私の代わりに記事を書いてくれます。
>> Articooloの衝撃!レンジでチンする感覚で記事量産!
▼ 実験2:全部お任せ!見出しも画像もWordPressも!
次は、成長著しい「Article Forge」。こちらは見出しも関連画像も関連動画も付けてくれて、サイト構築に広く利用されている「WordPress」への実装も助けてくれます。いわばフルスペックのAI記者です。これさえあれば、個人で大手メディアにも匹敵する事業が展開できる! そんな妄想妄念を抱かせてくれます。AIを駆使して個人が活躍できる近未来を予感させてくれます。現時点では、まだ相当におバカなので、絶対にムリ!なのですが、そうした実態も含めて、体感してみませんか?
>> 至れり尽くせりのAI記者 Article Forgeを実験!
▼ 実験3:AI記者は多角的な切り口が持ち味
>> 多角的にをメス入れるAI記者!
▼ 人間はAIのシモベ?
>> AIで楽になると思ったら派手に雑用が増えてしまった件
▼ デザインもAIにお任せ!一瞬でできる編集素材
>> デザインもAIにお任せ!一瞬でできる編集素材
▼ 1000本ノックはつらいよ!
>> 1000本ノック!AIで記事を量産したら自分が疲弊した話
▼ 結局、AIは仕事を奪うのか
>> AIに記事を書かせてわかった嬉しいこと・怖いこと

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ライバルは人工知能
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ライバルは人工知能
WRITER
編集者・ライター
平田浩司
これまでAI関連では、個人的に、各種AIスピーカーの徹底比較や、AIで進化した翻訳機の徹底体験を行ってきました。その結果、痛感したのは「海外に置いていかれる日本」という悲しい図式です。今回は最初から、この図式が頭にあったので、日本国内ではなく、海外の動きを調べ、革新的なサービスに出会えました。語学の得手不得手に関係なく、もっと海外の情報を取りにいかなければまずいと、改めて感じております。