携帯電話へのかけ方の記事2018.06.04
焦らない携帯電話へのかけ方
社用携帯電話へかけるときの注意点【ビジネス電話】
keyword: 携帯電話へのかけ方 ビジネス電話 留守番電話 外出 折返し
2018.06.04 文章 / PARAFT編集部
携帯電話にかけていいときはどんなとき?
ビジネスでは、携帯電話ではなく、固定電話を使うことが基本です。これは、かけるときも、受けるときも変わりません。固定電話のほうが音声の品質が安定していたり、転送機能があったりと、まだまだビジネスの現場では主役のツールのひとつです。そのため、携帯電話より、まずは固定電話のほうへかけるのが基本と覚えておいてください。
▼ 名刺に携帯電話番号が書いてあったら、かけてOKの印
名刺に携帯電話の番号が書いてあったら、かけても大丈夫です。しかし、ビジネスの基本は固定電話であるため、まずは固定電話のほうにかけてみましょう。それでも不在であれば、名刺に書いてある携帯電話の番号にかけます。出張や外出が多い営業職の人である場合、固定電話より、携帯電話のほうがメインの連絡手段になることもあります。
特に、
・締切や期限が迫っている
・今すぐ回答や対応をお願いしたい
・相手の状況をすぐに知りたい
・こちらの状況をすぐに伝えたい
というようなときは、携帯電話にかけましょう。
しかし、このような都合は、自分の都合にあたりますね。外出先で電話を受けてくれる人に配慮しながら通話するのがマナーです。
(例)
「携帯電話のほうまで追いかけてしまって恐縮です」
「携帯電話にかけてしまって、申し訳ございません」
「外出中のところ恐れ入ります」
「出先にいらっしゃるところ、お電話してしまい申し訳ございません」
▼ 携帯電話にかけても会社名から名乗る
携帯電話に着信があると、ディスプレイにかけてきた相手の名前が表示されます。そのため、「誰からかかってきているのか」ということがわかっている状態で通話が始まることがありますが、固定電話のときと同様に会社名から名乗るのがマナーです。
(例)
携帯電話にかけてつながったら
自分:〇〇株式会社の××と申します。△△様の携帯電話でよろしいですか?
(または「お間違いないですか?」)
※「△△様の携帯電話でよろしいですか?」というフレーズで間違いないか、確認する
相手:はい。△△です。お世話になっております。
自分:お世話になっております。携帯電話のほうまで追いかけてしまって恐縮です。
携帯電話にかけた場合、「△△様の携帯電話でよろしいですか?」という一言を添えましょう。通話が始まって、名乗ったら、さらっと確認するような言い方をするのがコツです。
携帯電話につながったら、どうする?
通話が開始したら、まずは今、電話をしても大丈夫な状態かを確認します。携帯電話への通話は、固定電話と違って、先方がどこにいて、何をしているのかががわからない状況のままかけるものです。移動中なのか、打ち合わせや商談中なのか、待ち合わせをしているのか、食事中なのか、休憩中なのか……?
どんなシチュエーションに置かれているのかがわからないからこそ、まず相手の状況を確認し、通話が可能かどうかを丁寧に伺うようにしてください。簡単に話したい内容を添えて、その話題を今したほうが良いのか、後回しにするのかを、先方が判断できるように示してください。
(例)
「○○の件で今、お話しても大丈夫でしょうか」
「○○の件、今お電話でお話しても差し支えないでしょうか」
「○○について、お話することは可能でしょうか」
OKをもらったら、用件を伝えます。できる限りコンパクトに短くまとめて伝えましょう。
▼ 状況が悪そうなら切る
もし、少しでも忙しそうである場合や、話せる状況になさそうだと判断できた場合は、改めてかけ直すのが賢明です。言葉の運び方や、周囲から聞こえてくる環境音などによく耳を傾けて、またかけ直すという旨を丁寧に提案してください。
もちろん、先方から「今、都合が悪い」ということを言われた場合は、速やかに切ります。
ビジネス電話は用件のあるほうからかけ直すのがマナーであるため、自分のほうからかけ直すと伝えるほうがスマートです。
(例)
「また、改めてお電話いたします」
「失礼いたしました。それではのちほど、お電話いたします」
「では、また○時頃に改めてお電話いたします」
こちらから積極的に様子を汲み取るのがポイントです。直接的に言葉で言われなくても、「忙しそう」「都合が悪そう」「今、落ち着かなさそう」といったことが、受話器越しにわかるようであれば、通話を終了させ、仕切り直すのが無難です。
▼「もしもし」は電波状況の確認のためなら使ってOK
ビジネス電話で「もしもし」という言葉を使うことはありません。しかし、電波状況が不安定で通話ができているのかどうかを相手と確認し合う際は、「もしもし」の呼びかけを使ってください。
(例)
「もしもし? 電波の状況が悪いようでお声が遠いのですが……」
「お声が遠いようでして、もしもし? もしもし?……」
▼ 電波の状況が悪そうな場合はどうすればいいのか
通話ができても、電波の状況が悪く、音声が途切れ途切れになっていたり、こちらが話すことも相手に伝わっていないようなときがありますよね。どうにも通話が難しいとなってしまったら、これから電話を切ると伝えて、切りましょう。
(例)
「電波の状況が不安定なようですので、改めます」
「通話ができないようなので、改めてお電話いたします」
「音声がつながらないので、また改めてお電話いたします」
音声が通じないからといって無言で切るようなことは避けましょう。相手にこちらの声が聞こえているかどうかわからなくても、最後まで丁寧に応対し、そっと受話器を置くようにしましょう。
つながった! と思ったら留守番電話になってしまったら?
携帯電話につながった! と思ったら留守番電話サービスにつながった場合、用件を吹き込むのが正解です。無言で切ってしまっても、相手の端末に着信履歴は残ります。履歴を見た相手は、どのような用件だったのだろう? と気にかかりますし、折返しが必要かどうかまで思案しなければいけません。
用事がある方が電話をかけるというビジネス電話の原則に則り、留守番電話につながったら、臆せずに用件を吹き込んでおくことがベストです。
▼ 用件はシンプルに! 違えそうな話はショートメールで!
そうは言っても、留守番電話のメッセージ内ですべての用件を伝えきるべきかどうかを一度考える必要があります。誤解されようのないシンプルなメッセージや、一刻も早く伝えたいことであればメッセージ内である程度完結するように用件を伝えましょう。
留守番電話にメッセージを入れる際の基本は以下のようになります。
【1】いつも通りに名乗って挨拶する
(例)
「〇〇株式会社の××と申します。△△様の携帯電話でしょうか
(または「お間違いないでしょうか」)
お世話になっております。
携帯電話のほうまで追いかけてしまって恐縮です。」
※Point
留守番電話にひとりで吹き込むため、返事は当然ありません。不自然にならないように、落ち着いて伝えましょう。
【2】用件を吹き込む
(例)
「〇〇が××するとういう件でお電話いたしました」
※Point
要素はシンプルに伝えましょう。特に、込み入った話であったり、相手とのやりとりが必要な用件は、留守番電話に吹き込むのではなく、改めるのがベストです。相談したい、すぐにでなくても耳に入れておきたいといった話はのちほどかけ直すのでかまいません。
※Point
逆に、いますぐ伝えたほうがいい話は用件を吹き込みましょう。例えば、待ち合わせの変更や、すぐに電話が欲しい場合はメッセージにその旨を録音します。ただし、時間や電話番号を伝えるときは要注意です。話の内容に数字が入ってくるときは特に聞き間違えやすいため、ショートメールでメッセージを入れておきます。
(例)
「〇〇の件で、ショートメールを入れておきますので、ご確認をお願いいたします」
「お電話番号は、ショートメールでお送りします。ご確認をお願いいたします」
【3】メッセージを聞いたらどうしてほしいのか伝える
(例)
「また、改めてお電話いたします」
「失礼いたしました。それではのちほど、お電話いたします」
「では、また○時頃に改めてお電話いたします」
折返しが欲しいとき
(例)
「メッセージをお聞きになりましたら、折返していただけますと幸いです」
「メッセージをお聞きになりましたら、お電話いただけますと大変ありがたいです」
※Point
折返し電話が必要なのか、またこちらからかけるのか、メールでやりとりをしたいのかなど「今後どうしてほしいか」を一緒に伝えましょう。折返しを依頼する際は丁寧にお願いするようにしましょう。
【4】締めの挨拶をして、そっと切る
(例)
「どうぞ、よろしくお願いいたします」
「それでは、失礼いたします」
「お忙しいところ、失礼いたしました。よろしくお願いいたします」
※Point
留守番電話に録音する際も、通常の通話と同じように、挨拶をしましょう。通話を終了させる際も、静かに終了ボタンを押すようにしてください。
▼ 早口にならないように、心をこめて丁寧に
留守番電話が相手だからといって、こちらもマシーンのように用件を棒読みしてはいけません。かといって、演技過剰にメッセージを吹き込むのも不自然です。緊張する必要はありません。自然な話しぶりになればOKです。
それより、ゆっくり丁寧に、聞き間違えられないように、はっきりと話すのが大切です。聞き間違えられそうな言葉は言い換えるなどして工夫をしましょう。
▼ 折返してもらうときは電話を受けるタイミングに注意
携帯電話にメッセージを入れて、折り返してもらいたいときは、必ずこちらが確実に電話に出られるような体制にしておくのがマナーです。出られそうにない場合は無理せず、こちらから日をあらためてかけ直すなどして、何度もすれ違わないようにしましょう。
(例)
「本日は18時ごろまでにお電話をいただけますと幸いです」
「明日にでもお電話いただけますよう、お願い申し上げます」
「13時以降にお電話いただけますと大変ありがたいです」
「折返しの電話をください! 」と言ってしまったが、時間を指定しなかったので電話がくるまで延々と待つ…なんとことがないように、ざっくりと折り返してほしい時間帯を伝えておくとよいでしょう。

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焦らない携帯電話へのかけ方
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編集部チーム
PARAFT編集部
携帯電話へかけるときは相手の状況をよく聞き取って、十分に配慮することが何より大事です。相手が電話に出たとしても今、話しても大丈夫なのかどうかを積極的に見極めましょう。重要な商談や、アポへ急いでいるような場合は、ササッと切って、改めるなどして相手の都合を第一に優先させるような心持ちでかけてください。