夏休みの記事2018.12.18
小1の宿題と親の関わり方
初めての夏休み。小1の宿題は親の関わり方が成功のカギ!
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2018.12.18 文章 / 和田由紀恵
小1の夏休みの宿題と通知表の目的
出典:Frame illust
運動会も終わり、小学校生活にも慣れて、少しずつ夏の暑さが増してきた7月初旬。1学期を締めくくる保護者会が開かれました。
主な内容は、1学期の振り返りと夏休みについて。子どもたちが1学期をどんなふうに過ごし、先生の目にはどんなふうに映っているか、という振り返りはものすごく気になるところ。とは言え、やはり押さえておきたいのは「夏休みについて」。
教室の前で子どもたちがおのおの育ててきた“あさがおの鉢”を、終業式までに親が持ち帰らないといけない(なぜなら子どもが持ち帰るのは重たくて難しいから)という事情もあります。近づいてきた「夏休み」に不安を抱く私としては、ぜひ出席しておきたい保護者会。例によって当日は、在宅で仕事させてもらって臨みました。
学級ごとに行われる保護者会。担任の先生が進行する保護者会は、1学期の振り返りから始まります。
過去に何度も1年生を担任してきた大ベテラン。その先生によれば、長男が在籍するこの学級は、どちらかというと慎重でやさしい子が多いそう。小さい子どもらしく元気にはしゃぐよりは、「これで大丈夫かな、あってるかな」と不安を抱える、自己評価が低めの傾向があるようです。
学期の締めくくりには、“通知表をもらう”というイベントがあります。子どもたちが生まれて初めて受け取る通知表。その評価の内訳について解説しながら、「ぜひ親御さんには、子どもたちが自己肯定感を高められるように接してあげてほしい」と、先生は強調していました。
実際、後に子どもがもらってきた通知表には、先生からの具体的で長いコメントが書かれていました。普段から長男のことをよく見てくださっているよう。本人の長所を的確に書いて、日頃の頑張りを褒めてくださる内容でした。長男はそのコメントが本当に嬉しかった様子。親の私たちも、先生のコメントや通知表の内容を見て、「小学校でよくがんばったね、こういうところができていたね」と褒めることができました。
これができない、ダメ、という評価は、少なくとも低学年ではほとんどしないのだそう。日頃の努力を認めていること、そして、足りないところはもう少しがんばろう、と子どもたちに伝えることで、子どもたちが「次はもっとがんばってみよう」と思えるのが、通知表の狙いなんだとか。
自分が子どもの頃はどうだっただろうか……、生活態度の欄はたまに評価が悪かった気がするなあと、うっすらと思い出す懐かしい通知表なのでした。
▼夏休みの宿題
さて、肝心の夏休みの宿題はどんな内容なのでしょうか。以下に長男の宿題をご紹介します。
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・「なつやすみのめあて」の記録:長い夏休みを有意義に過ごすため、家のお手伝いなど毎日やることを決めて、シートに書く。決めたことを実行し、夏休みの最後に自分で振り返りを書く、といった内容です。日記をつける宿題の1年生版です。
・「えにっき」2枚:夏休みの思い出を紙に記して形にします。このうちの1枚を、休み明けに教室で掲示するとか。
・「あさがおのかんさつカード」2枚(と、花と種の収穫と世話):かんさつカードは楽に仕上がりましたが、カッコ書きの中身が曲者でした……。これについてはのちほど詳述します。
・夏休みの読書:本を5冊読み、配布された用紙に本のタイトルを書きます。漫画や図鑑は対象にならないそう。読んだ本から1冊選び、紹介文を配布されたカードに書いて提出します。2学期に、図書室の前で掲示されます。
・夏休みドリル:1学期の国語と算数の復習です。薄いドリルなので、サクッと終わります。親がマルつけをしたものを提出します(間違っていたら直させて、最終的に全部マルになった状態で提出)。
***
……あれ、読書感想文も自由研究もないんだ。意外と楽なんじゃない? でもまだ小1だから、これが普通なのかな。そんな印象を受けた「夏休みの宿題」。子どもでは把握できなさそうな、宿題に関する細かい注意点が、保護者会でアナウンスされました(特にあさがおについて)。出席したママたちは真剣にメモをとり、あさがおの鉢を持って家路についたのでした。
小1の夏休みの宿題は無事の終わり……
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夏休みの終盤になって宿題が出来ていない! そんな事態は絶対に回避しようと思っていた私。夏休みの初日に、いつ何をやるかという宿題の計画を長男と立てました。その甲斐があったかどうかはわかりませんが、思った以上にあっさりと全ての宿題が片付きました。
ドリルは夏休み最初の2、3日で終わってしまったし、本だって学童で読んできてしまいます。「えにっき」は夏休み中の帰省にあわせて書くことにし、長男の様子を伺っていたらちゃんと終わっていました。「あさがお…」は成長のタイミングを見て、「さあ今日やろう」と声かけし、観察をして絵を描き、感想を書きます。こちらも難なくクリア。
習い事としてやっている公文式の宿題がなければ、何をさせればいいのかと、手持ち無沙汰になるほど。周囲のママたちも、むしろ「勉強の時間に何をさせるか」に頭を悩ませたようです。大ヒットした『うんこ漢字ドリル』をはじめ、市販の教材を用意して凌いでいました。
▼曲者だったあさがおのすべて
親にとっての最大の夏休みの宿題。それはあさがおです。というのも、学校から以下のような「宿題」が出ていたからです。
*あさがおのお願い*
・2学期に色水遊びをするため、咲いた花をその日のうちに採取して、20個ほど冷凍保存してください。(解凍したその日に使いたいので、担任の指示があったら持たせてください)
・夏休み中の水やりをお願いします。花が咲き終わっても、水やりは続けてください。あさがおのつるを使って二学期にリースを作る予定です。水やりを止めてしまうと、つるが完全に枯れて切れてしまいます。支柱をつけたまま、新学期に保護者が学校へ持ってきてください。
何ということでしょう! 花を採取して、枯らさないように毎日水やりとは!!
子どもたちのあさがおは鉢が小さいので、保水力もあまりありません。近年の真夏の異様な暑さ。2日くらい水やりを忘れたら、確実に枯れてしまいます。ママたちは毎日、子どもがリースを作れないという悲しい事態を招きたくない一心で、一生懸命水やりをしました。
花は夕方にせっせと摘み、ラップに包んで冷凍保存。いくつあるのか数える余力もなく、ひたすら貯めていきます。なお、新学期にあさがおの鉢を学校へ持って行くと、家庭によって何だか花つきや成長に個人差が。どうやら肥料をやるなど、ずいぶん手厚く育てたママも多かったよう。水やりで精一杯だった長男のあさがおは、周囲に比べてちょっと貧弱でした。後日リースを作った際、クラスメイトよりも小さめのリースになってしまったそう……。「ごめん、ママがあさがおに肥料をあげたら良かったね」と謝ったところ、長男は「えー、肥料は植えたときにちゃんと入ってたし、小さいリースはかわいいからいいよー」といたわってくれました。
あさがおについては、もう1つ後日談が……。
実家が近くにある友人は、園芸が趣味のおじいちゃんに、子どものあさがおを託したそう。おじいちゃんは孫のためと張り切って、立派にあさがおを育て上げてくれました。その結果、戸建ての二階にまでつるを誘引し、大量の花を咲かせ、あさがおはものすごく大きくなり……。「どうやって新学期に持っていくか、困った」と話す友人。
子どもの頃に育てた自分のあさがおより、ずっと必死で思い出深いあさがおの夏でした。
小1の夏休みは宿題以外にも水泳指導とラジオ体操がある
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とにかく暑い夏休み。子どもの頃、学校のプール指導がある日は、プールバッグを手に通っていたのを思い出します。そのシステムは今も健在。7月中の平日は、夏休み中も学校で水泳指導があります。
高学年・中学年・低学年、それぞれの時間帯が決まっていて、該当する時間に子どもが登校して参加する仕組みです。6月の末頃、暑くなってくると始まる水泳指導では、子ども一人ひとりの進度によって“級”が設定されています。
例えば、1・2年生のうちにできるようになっておくべき“級”は4つに別れ、最も難しい級だと「くらげ浮きができる」だそう。これが3・4年生になると、最終的には「背浮きバタ足で12.5メートル泳げる」。5・6年生の最終目標は「50メートル平泳ぎ60秒以内」となります。
水泳指導ではたびたび検定を実施。検定で1つ上の級の内容がクリアできれば合格です。
級を示す小さなワッペンを、水泳帽にマジックテープで貼り付けます。これが、やっぱり子どもたちの間で、「できる」「できない」という競争心を煽るようで、長男もクラスメートとの競争に一喜一憂している様子。検定の日に合格できないと、ずいぶんがっかりして帰ってきます。
プールの時間は、スイミングスクールに通う子どもたちの独壇場。習っている子どもたちは息継ぎもスムーズで、1年生なのに25メートルを泳ぎ切る子もいます。習っていない長男は、幸いにも水を怖がらないので何とか進級していますが、特別な練習をしないで臨むのはそろそろ限界が近づいているようで……。「来年はスイミングスクール、検討してみようかな」と考えたりしています。
▼夏休みと言えば、ラジオ体操
もう1つ、夏休みと言えば思い出すのが、早起きをして参加するラジオ体操。カードを首から下げて、体操を終えたらハンコをもらっていました。
ところが! 我が家の地域では、どうやらラジオ体操をやっていない様子。子ども会などがないので、やりたい場合は自主的に取り組むことになります。夏休みの生活目標に「毎日、体をうごかす」という項目があり、私と相談の末“ラジオ体操”をすることにした長男。結局、私のスマホでYouTubeの“ラジオ体操第一”を毎朝再生することに。スマホを横目にリビングで親子一緒に体操する、というスタイルに落ち着きました。
(地域によっては現在も、昔と変わらないスタイルで、ラジオ体操が実施されています。)
ラジオなのにYouTube。音声じゃなく動画(しかもテレビですらない)。昭和と平成が奇妙に入り混じりながら、長男は楽しそうに、私は意外と真剣に、ラジオ体操に取り組んでいます。
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小1の宿題と親の関わり方
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編集者・ライター
和田由紀恵
保護者会では、夏休み中に学用品を点検して、欠けているものを補充するようにとのアナウンスもされました。特になくしがちな、クレヨンやクーピー、定規やのり……。夏休みは長いからと高をくくっていたら、いつの間にか新学期はもう目前! 宿題は余裕で終わったのに、夏休み最後に頼みのイトーヨーカドーへ走ることになる、学習しないママなのでした。