人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているの記事
![めくれバ! : 3位 > 悪用厳禁!? あなたの評価を上げるヤバい本:r000018003405 | PARAFT [パラフト]](/files/alias_m0/000018003405/jmhdv3li0fq3ac8f60gc3wk0.jpg)
2018.09.18
PARAFT KEYWORD
人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているの記事2018.09.18
錯覚させてのし上がれ!
悪用厳禁!? あなたの評価を上げるヤバい本
keyword: 人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている ふろむだ めくれバ! 私の仕事観をあっさり覆した一冊 錯覚資産
2018.09.18 文章 / 片山美香子
実力って、どうやって正しく評価するのですか?
そもそも、私の仕事観って、一体何だろう。どうやってつくられてきたんだっけと思い返すことからスタートしました。じゃないと本が選べない。いろいろ悩んだ結果『人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』をおすすめすることにしました。
まずは私の経歴を紹介しないと、私の「仕事観」について理解してもらえないのではないかと思うので、ちょっと書きますね。
大学在学中より編集アシスタントのアルバイトを開始。その後、なし崩し的に出版社の編集部員となる。結局、30代前半まで紙媒体の編集業のことしか知らず、先輩も後輩も当然紙媒体の編集者ばかり。
そんな私の仕事観は「長く編集者をやっていると、売れる本もつくるし、売れない本もつくる」です。(前置きが長いうえに、特定の職種の話ですみません。)
長い職業人生において大体の人は「良い結果」も出すし、「悪い結果」も出す。加えてタイミングや他人の感情って、どうしようもない。そのため「公平な目を持って誰かの実力を正しく評価する」ことって、ほとんど不可能だと思っています。
実力を正しく見極めることって本当に難しい。なのに、採用の現場では初めて会ったよく知らない人を「採用する・採用しない」と決めていかなくてはいけない。縁故採用の現代版・リファラル採用が流行っているのも納得です。
脳の仕様を理解すれば、実力以上の仕事がもらえる
もうひとつ、私がびっくりしたのは、いろんな人が実名・顔出しでSNSをしているということ。
実名・顔・肩書・実績という超大事な個人情報をモロ出しにて、日々の「気づき」や、人生をかけた「志」を発信してくれる。フォロワー数や、いいねの付く数も膨大。そして私はこう思うんです。
「なんか、この人ってすごい!!!!!」
「大体の人は『良い結果』も出すし『悪い結果』も出す」だから「結局、実力なんて他人が正しく判断するのは不可能だ」というのが私の仕事観だったはず。
そう思っていたのに、SNSで見かけただけのよく知らない人を「すごい!」と思ってしまうのはなぜだろうか。そもそも本当にすごい人なのだろうか。
本書のタイトル『人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』がその答えです。
人の脳って簡単に勘違いをしてしまう。自分が正しいと思っている認識はだいたい勘違い。しかも勘違いしていることに気づけない。本書によれば、それが脳の仕様なんだそう。なんというポンコツ具合!
他人の脳に「勘違いさせる力」ってすごく重要なもので、まるで資産のように働きます。本書では「勘違いさせる力」のことを錯覚資産といいます。
実力と運ではどうしようもないことも「錯覚資産」でどうにかなってしまう。「錯覚資産」があれば、他人から「すごい」と評価され、チャンスが舞い込み、のし上がっていける。
実態がよくわからないけれど、なぜかスターダムを駆け上がっていく人って「錯覚資産」を膨らますのがうまいのかもしれません。
もっと若いうちに読んでいたら……。今頃ぜんぜん別の職業人生を歩んでいたかもしれません。そしてきっと私の仕事観も違ったものになっていたことでしょう。
『人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』書籍情報
著者: ふろむだ(著)
初版発行: 2018/8/9
出版社: ダイヤモンド社
価格: 1620円(税込)
サイズ: 単行本
頁数: 365ページ
ジャンル: 実用
読了目安: 2時間
ISBN:978-4478106341
WRITER

編集者・ライター
片山美香子
この本のタイトルを初めて目にしたとき(なんか長くて野暮ったい)と感じてしまったのが本音です。「◯◯力」とか「死ぬこと意外◯◯」とか、「◯◯人になれ!」とか、インパクトをねらって、一言で言い切ってしまうタイトルにすればいいのにと思っていました。しかし本書P.269より引用すれば「現実というのは、なんとも矛盾だらけで、散漫で、退屈で、面白くないものなんだ」ということ。何かを一方的に言い切れるほど現実って単純なものではないんですよね。「勘違いさせる力」の強すぎる力を書いてしまったとして「悪魔的」と評される本書ですが、私はとても誠実に書かれた本だと思いました。
投票受付は終了しました
0/3
あなたの投票数

![めくれバ! : 3位 > 悪用厳禁!? あなたの評価を上げるヤバい本:r000018003405 | PARAFT [パラフト]](/files/alias_m1/000018003405/jmhdv3li0fq3ac8f60gc3wk0.jpg)
錯覚させてのし上がれ!
この記事が気に入ったらいいね!しよう
PARAFTの最新記事をお届けします。
┳BOOKS┻
錯覚させてのし上がれ!
コメントはありません