複業の教科書の記事2018.12.18
副業解禁時代のメリット
複業で、自分の本当の人生を取り戻す
keyword: 複業の教科書 西村創一朗 めくれバ 今すぐ副業したい!と思ったら読む本 複業
2018.12.18 文章 / 和田由紀恵
自分のやりたいことをローリスクで実現する、手段としての“複業”
たとえば「広報のプロになって、ある事業の価値を世に届けたい」と社会人になっても、入社した会社の規模が大きいほど「まずは営業から」と現場に配属されるのは、よくある話です。異動希望を出し続けて、広報へ異動できれば、それは幸運とさえ言えるかもしれません。
現実には、営業で実績を積むうちに営業のプロになったり、経理への異動を命じられたりと、思い描いていたのとは違うキャリアが展開していくことも。
そこで出会った仕事が、そのまま「やりたい仕事」になればしめたもの。でも、会社に自分のキャリアを委ねるうちに、当初の「やりたい仕事」を見失ってしまい、天職と思える仕事に出会えないモヤモヤを抱えたまま定年を迎えるとしたら……。
一方で、いざ広報の仕事をやってみても「何だか違う」というモヤモヤを抱えてしまったら……。
「そのモヤモヤの突破口が“副業”なのかもしれない。」
そう思っても、普段の仕事が急に減るわけではありません。副業のためにまとまった時間は割けないし、会社にキャリアを委ねてきた身としては、自分がどんな仕事を副業としてやれるのかもわかりません。
「急に副業解禁って言われても困る……。」
そう思っていた矢先に出会ったのが、『複業の教科書』でした。
『複業の教科書』を上梓した西村氏は、実にさまざまな肩書を持っています。代表取締役、複業研究家、タレント社員、PRスペシャリスト――。プライベートでは三児の父であり、NPO法人ファザーリング・ジャパンで最年少理事を務めているとか。にもかかわらず88年生まれ!
圧倒的なプロフィールに、正直なところ「平凡なサラリーマンとは次元の違う超人なのでは」と疑いました。超人だからこそ、副業だって軽やかにさばけるのではないかと。
ところが西村氏自身の、副業を通じたキャリア開発の経緯を本書で知るうちに、「超人」がその主な理由ではないことがわかりました。若いうちから子育てに追われるなど、制約がある中でも「自分のやりたいこと」を見失わず、ローリスクで実現しようと重ねてきた工夫が、現在の活躍を支えたのです。
その工夫の要が“複業”でした。
ちなみに西村氏は、“副業”と“複業”は全く違うものだとしています。
あくまで「サブ」的な位置づけで、「副収入」(お小遣い)を得ることを目的とするのが副業ならば、“複業”は「本業だけではできない“やりたいこと”へのチャレンジ」なんだと。“複業”において、お金は「結果」であって「目的」ではないのです。
お金が目的ではない。“複業”の本当のメリット
そのメリットは大きく以下の3つだそう。
1.時間をかけて「やりたいこと」の追求ができる
2.「稼ぐ力」を得られる
3.キャリアチェンジの失敗リスクを減らせる
(本文より引用)
「稼ぐ力」にはピンと来るものの、肝心の「やりたいこと」がよくわからない……。そんな悩みが聞こえてきそうです。
その点についても、だからこそ“複業”が有効なのだそう。
“本業を捨てずにいつでも始められる複業だからこそ、「気軽にお試しができる」のがとても大きなメリットなのです。”(本文より引用)
本業でやりたいことをやろうとしても、会社には会社の事情があります。社員が各々にやりたいことだけを志向するのは、現実には厳しい。
その点、“複業”は自分ひとりだけで取り組むプロジェクトです。広報をやってみたいとPRの仕事を試しても、ちょっと違うと感じたら、他の仕事にシフトして、少しずつ「本当に自分がやりたいこと」「天職」を探していくことができます。そう考えれば、意外と気軽に“複業”への一歩を踏み出せそうです。
そして“複業”の最大のメリットは「自分の人生を取り戻せること」に尽きる、と西村氏は主張します。
「業務命令だから」と、意志が不在のキャリアを全うする人生を送る時代は、そろそろおしまい。会社でやれないなら、「やりたいこと」を個人でやってみればいい。自分の意志で人生を送ることをよしとする時代の入り口が2018年、副業元年なのです。
そもそも、社員一人ひとりの面倒を会社が一生みてくれる時代は過ぎ去りました。「もう面倒はみきれない、個人の力で生きてほしい」という会社や組織の悲鳴が、昨今の働き方改革を後押ししています。
そんな時代に生きる私たち。せっかくならば、働き方改革を好機として、むしろ楽しみ、本当にやりたいことを自分で見つけ出していきたい。
その足がかりとなる“複業”を始めるための具体的なノウハウが、『複業の教科書』には詰まっています。
副業の時代に立ちすくむ人にこそ、手に取ってほしい1冊です。ページをめくれば、思いもよらなかった2019年が待っているかもしれません。
『複業の教科書』の書籍情報
著者: 西村 創一朗
初版発行: 2018/12/13
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
価格: 1620円(税込)
サイズ: 単行本
頁数: 263ページ
ジャンル:ビジネス実用
読了目安: 2.5時間
ISBN:978-4799323960
「PARAFT」で副業可能な求人を探す
副業を始めたいと思っても、会社が副業禁止…ということも多々あります。
マルチなキャリアを築くために、副業OKな会社に転職するというのも手段の一つ。
まずはどんな会社があるのか、「PARAFT」の求人から探してみませんか。
>> 「PARAFT」で副業OKな求人を探す
WRITER

編集者・ライター
和田由紀恵
会社に1日の大半の時間を捧げてきた私たちは、副業元年の暮れに、この時代をどう受け止めていけばいいのか。『複業の教科書』(西村 創一朗、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2018年)を読めば、副業繚乱の時代を必ずやポジティブに迎えられるはず。
投票受付は終了しました
0/1
あなたの投票数

![めくれバ! : 1位 > 複業で、自分の本当の人生を取り戻す:r000018003415 | PARAFT [パラフト]](/files/alias_m1/000018003415/jq3g6wlw04j2ac8f60fjc9a3.jpg)
副業解禁時代のメリット
この記事が気に入ったらいいね!しよう
PARAFTの最新記事をお届けします。
┳BOOKS┻
副業解禁時代のメリット
コメントはありません