会社員の記事2020.12.10
フリーランスエンジニアと会社員
働き方の違いを比較し、メリット・デメリットについても解説
keyword: 会社員 フリーランス 違い メリット デメリット
2020.12.10 文章 / PARAFT編集部
「正社員エンジニア」と「フリーランスエンジニア」の違いとは?
- 契約方法が異なる
- 自由度に差がある
- 福利厚生や保障について
それぞれについて、詳しく解説します。
契約方法が異なる
正社員エンジニアとフリーランスエンジニアは、契約方法が以下のように異なります。
- 正社員:企業と直接雇用契約を結ぶ
- フリーランス:基本的に「準委任契約」か「請負契約」を結ぶ
まず正社員エンジニアですが、企業と雇用関係を結ぶので、雇う側(企業)と雇われる側(社員)という関係性ができます。
仕事は、基本的に会社の指示に従って行います。仕事量にばらつきがあっても、毎月の給与は一定額支払われますし、希望すればよほどのことがない限り、定年まで働くことが可能です。
一方でフリーランスエンジニアは、企業と契約を結びますが、そこに雇用関係はありません。
決められた作業を行ったことに対して報酬がもらえる「準委任契約」や、成果物を納品することによって報酬がもらえる「請負契約」などにより、プロジェクト単位で働きます。
プロジェクトが終わったら、また新たなプロジェクトを任されることもありますし、完全に終了ということもあります。
自由度に差がある
フリーランスエンジニアは、正社員エンジニアと比較すると、自由度が大きいという印象をお持ちの方も多いでしょう。実際に下記のような自由に魅せられ、フリーランスになる人も存在します。
自分で仕事を探して選ぶことが可能
正社員エンジニアは、会社の指示のもとで働き、決められた仕事を行うので、仕事を選ぶことはできません。
他社で常駐として働く場合に、営業から紹介された案件を選択できることはありますが、これも限られた中での選択だと言えます。
一方でフリーランスエンジニアは、自分で仕事を探して選ぶことが可能です。この案件は避けたいとか、どうしてもこの分野の仕事がしたいなどと、自ら選択できることは「自由度が高い」と言えるでしょう。
常駐先で働く場合でも、フレックス制度を導入済みや、社風が自由な企業を選ぶことも可能なので、そういう意味でも正社員より自由度が高いと言えます。
就業時間や服装が自由
フリーランスは、決められた契約内容を遂行すれば良いので、いつ起床しても構いませんし、服装も自由です。
朝が苦手な人は、夜に仕事を行うことも可能ですし、スーツではなく私服での勤務も可能です。ただし常駐先で働く場合は、就業時間や服装が決められていることがあるので、その点には注意しましょう。
また自宅で仕事をする場合でも、直接先方のオフィスに出向く際には、約束の時間を守ることが必須ですし、TPOをわきまえた服装をする必要があります。
福利厚生や保障について
正社員エンジニアは、病気やケガで勤務が不可能な場合には、傷病手当金の受給が可能ですし、休職申請もできます。
他にも親の介護をする際の「介護休暇」や、出産後の「育児休暇」を取得できるなど、各種保障が存在します。
また会社独自の福利厚生が存在する場合には、それを利用することが可能です。
しかしフリーランスエンジニアの場合には、病気やケガで働けないと収入が途絶えますし、たとえ親の介護が必要だとしても、介護休暇を取得できません。
常駐スタイルで働く場合に、その常駐先に福利厚生があったとしても、基本的にフリーランスはその恩恵を受けることはできません。ただし、時々先方のご厚意で福利厚生を受けられることがあります。
例えばランサーズでは「フリーランスベーシックス」という福利厚生制度があり、こういったものを利用することもアリでしょう。
フリーランスエンジニアとして働くメリット
まずは、メリットについてご紹介します。
- 自分のペースで働くことができる
- 収入が上がる可能性がある
- 案件を選ぶことができる
それでは順番に説明します。
自分のペースで働くことができる
正社員エンジニアであれば、決められた時間に出社をし、会社の就業規則を守り、与えられた仕事をこなす必要があります。
一方フリーランスエンジニアの場合は、在宅勤務が可能な案件であれば、通勤ラッシュに巻き込まれる心配はないですし、起床時間や服装も自由になります。
つまり、自分のペースで働くことができるのです。
フリーランスとしての自由もほしいけれど、1人で黙々と作業をするのは嫌で、オフィスで仲間と一緒に働きたいと考える人もいるでしょう。
そういった人は、常駐スタイルの案件で働くと良いと言えます。
収入が上がる可能性がある
正社員エンジニアは、給与として毎月一定の額がもらえますが、仮に先月より今月の仕事量が2倍になったとしても、給与が2倍になるわけではありません。
フリーランスエンジニアの場合は、安定した収入は保障されていませんが、先月の2倍の仕事量をこなせば、その分収入も増えます。
このことから、エンジニアとしての実力や営業力があれば、正社員時代より多くの収入を得る可能性があることが分かります。
ただし、正社員時代より収入が下がるケースもあるので、常に努力と積極的な姿勢が必要になると言えます。
案件を選ぶことができる
会社員エンジニアであれば、苦手な案件を紹介されたとしても、渋々行く必要がある場合もあります。
この時に、別の案件があれば断ることも可能ですが、現実的にはなかなかそうもいかないものです。その点フリーランスエンジニアであれば、苦手な案件を避けて、自分の得意案件を選ぶことができます。
ただし、下記について注意が必要です。
選びすぎると、応募できる案件が少なくなる
どんな仕事を選ぶかは自由ですが、理想を高くして選びすぎると、応募できる案件が少なくなります。
フリーランスとしての収入を確保するためには、ある程度の妥協を必要とする覚悟も必要です。
1度引き受けた案件について、断ることは基本的にNG
もし1度引き受けた案件で嫌なことがあっても、途中で「嫌なので、辞めます」と言って辞退することは、仕事を選ぶとは言いませんし基本的にNGです。
これは、自分の信用をなくす行動だとも言えます。またIT業界は横のつながりが濃いので、このような行為を他のクライアントに知られることが、現実問題としてあります。
その結果、将来的に仕事が受注できなくなる可能性もあるので、フリーランスとして働く際も、1人の社会人としての自覚をもつことが大切です。
フリーランスエンジニアとして働くデメリット
- 収入が不安定
- 事務手続きを自分で行う
- 常に自発的な姿勢が必要
これらを順番に説明します。
収入が不安定
正社員エンジニアの場合には、仕事がなくても、毎月の給与は保証されます。また普通に過ごしていれば、定年まで会社に在籍することも可能です。業績や実績により、ボーナスカットや給与減額ということはありますが、在籍する限りは収入が安定していると言えます。
一方でフリーランスエンジニアの場合は、仕事がなければ収入はゼロですし、定年も存在しないので、常に収入が不安定だと言えます。ボーナスや退職金もありませんので、それらも考慮しつつ、収入の不安定性に備える必要があります。
事務手続きを自分で行う
フリーランスエンジニアは、下記などの事務手続きを自分で行う必要があります。
税金の支払い(住民税や所得税など)
会社で給与明細が支給された際に、控除欄に「住民税」や「所得税」の金額が載っているのを、見たことがある人もいるでしょう。
会社が給与から住民税や所得税を差し引き、社員の代わりに国や自治体に税金を払ってくれるので、その分の金額が記載されるのです。フリーランスエンジニアは、これらの税金を自分で納める必要があります。
年金や健康保険の支払い
会社員エンジニアは、厚生年金や健康保険に加入し、その分のお金は給与から控除されていました。
フリーランスエンジニアの場合は、国民年金と国民健康保険(※)にて加入手続きを行い、自分でその支払いを行う必要があります。(※国民健康保険に加入せずに、勤務していた会社の健康保険を任意継続できることもありますが、その際にも自分で手続きを依頼し、定期的に支払いを行います。)
請求書や発注書の作成
会社員の場合は、事務担当者が発注書や請求書を作成し、取引先に送っていました。
フリーランスエンジニアは、これらの書面作成を、自分で行い管理する必要があります。
以上が事務手続きについての説明でした。
フリーランスでも代行業者に依頼することは可能ですが、お金がかかるので、自分で行うケースがほとんどです。そのため、書面作成や税金などの知識について、頭に入れることが大切になります。
面倒だと思うかもしれませんが、このような経験は、今後の人生においてさまざまな場面で役立つことがあるので、決して無駄にはならないでしょう。
常に自発的な姿勢が必要
極端な話ではありますが、会社員エンジニアの場合には、何も行動をせずに過ごしていても仕事をもらうことができます。しかしフリーランスエンジニアは、常に自分から仕事を取りにいかないと、仕事をもらうことができません。
会社員エンジニアの場合には、営業が自分のことを先方に売り込んでくれますし、ミスをしても一緒にフォローしてくれます。フリーランスエンジニアは、先方に自らアピールして売り込み、ミスをした場合には自分で対応する必要があります。
また何となく仕事をこなすだけでは、他の優秀なフリーランスや正社員に仕事を取られる可能性が高くなるので、他者への差別化や自分のブランディングを考えるなど、常に自発的な姿勢が求められます。
これらはデメリットだと捉える一方で、自発的な姿勢が自分の可能性を引き出し、ステップアップできるチャンスだと考えれば、メリットだとも言えます。

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PARAFT編集部
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