AIエンジニアとはの記事2021.01.22
AIエンジニアは将来性が高い
職種の特徴と仕事内容、求められるスキルを解説します
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2021.01.22 文章 / PARAFT編集部
AIエンジニアとは?特徴と仕事内容を解説
コンピューターが自ら学習するシステムをつくる仕事
AIエンジニアはAI(人工知能)に関わる主要な職種の1つで、機械学習エンジニアとも呼ばれます。コンピューターが情報処理を行なう際、データから自ら学習し適切な判断を行なえる仕組みをつくる仕事です。
これにより従来のシステム開発では難しかった以下の項目も実現でき、ビジネスに役立てるようになりました。
- 人間が一から十まで教えなくても、データからルールを見つけ出し学習できる
- 人間が見つけにくいルールや法則も、コンピューターにより見つけ出せる
代表的な学習の手法に、ディープラーニングが挙げられます。
これは人間の脳を模した「ニューラルネットワーク」を、発展させた手法です。コンピューター技術の発展によりディープラーニングが実用化され、AIエンジニアも主な職種の1つになりました。
開発業務はもちろん、幅広い仕事内容がある
AIエンジニアの担当職務は、企業によりさまざまです。AIに関するシステム開発が主体となる場合が多いものの、ほかにも以下のとおり、さまざまな職務が挙げられます。
- 学習に適したデータの選定
- 学習させる手法となる、アルゴリズムの検討と実装
- データ解析
- 精度を向上させるため、チューニングなどを実施
- 論文や専門誌を調査し、最新の技術動向を知る
- 結果を評価し、望ましいアクションを提示する
どの業務を担当するかはプロジェクトにより異なるものの、他のITシステムと異なり、データの重要性が高いことがAIエンジニアの特徴といえます。これはAIエンジニアがつくるシステムのゴールが「仕様書どおりにシステムを作る」ことではなく、「コンピュータがうまく学ぶ」ことにあるためです。
またAIは日進月歩の分野ですから、最新の技術を積極的に学ぶことも重要な仕事に挙げられます。
データサイエンティストなど、他の職種との違い
AIエンジニアには、関連する職種があります。以下に挙げる職種が代表的です。
- 1.データサイエンティスト
- 2.データアナリスト
- 3.IoTエンジニア
AIエンジニアは上記の職種とどのような違いがあるか、順に確認していきましょう。
データサイエンティストとの相違点
データサイエンティストはデータを分析し、結果から導き出せる内容をもとにビジネスの改善策を提案するエンジニアです。プログラムを組むだけでなく、結果を分析しどうビジネスに役立てるかを導き出す業務も担うことは、AIエンジニアとの違いといえるでしょう。
データアナリストとの相違点
データサイエンティストをデータ分析に特化させた職種が、データアナリストです。分析結果をどうビジネスに役立てるか、指針を示すことが役割といえるでしょう。データアナリストはAIエンジニアがつくったシステムにより出された結果を活用する立場の職種ですから、両者には明確な違いがあります。
IoTエンジニアとの相違点
AIエンジニアとIoTエンジニアは、いま話題のエンジニアということ、高度なプログラミングスキルを要する点では共通しています。一方で両者には以下のとおり、明確な違いがあります。
エンジニアの種類 | 概要 | 代表的な言語 |
---|---|---|
AIエンジニア | コンピューターが自ら学び、適切な判断を行なえるシステムをつくる | Python |
IoTエンジニア | 組込みエンジニアの一種。家電や機械、自動車などをインターネット接続する際に活躍する | C言語、C++、アセンブラ |
上記のとおり、AIエンジニアとIoTエンジニアは異なる職種です。
AIエンジニアに求められる4つのスキル
機械学習やAIに関する知識
コンピューターに対して適切に学習させるシステムを組むには、AIや機械学習そのものに関する知識が欠かせません。たとえば学習モデルは、大きく3つに分けられます。
- 1.教師あり学習(回帰分析や決定木など)
- 2.教師なし学習(クラスタリングなど)
- 3.強化学習(Deep Q Networkなど)
AIエンジニアはそれぞれの学習モデルを理解した上で、システムに合った学習手法を選ばなければなりません。
とはいえ、AIエンジニアならば「ディープラーニング」を使う機会は多いでしょう。正しくシステムを構築するためには、理論や仕組みを把握する必要があります。適切に選ぶためにも、機械学習やAIの知識を積極的に得ましょう。
プログラミングスキル
プログラミングも、重要なスキルの1つです。AIの開発に使われる代表的な言語として、Pythonが挙げられます。
Pythonは機械学習に関するライブラリの多くを活用でき、難しい計算をいちいち自力で組まずに済むことも特徴です。ライブラリの一例として、以下のものが挙げられます。
scikit-learn | オープンソースで使える、機械学習のライブラリ。さまざまな学習モデルに対応可能 |
---|---|
Numpy | オープンソースの数値計算用ライブラリ。ベクトルや行列を用いた計算が高速・効率的に行なえ |
加えてAIの開発には、以下の言語も使われます。
- 1.R言語
- 2.C++
難易度はPythonと比べて高めですから、無理してマスターする必要はありません。但しスキルをお持ちであれば有利になりますから、積極的にアピールするとよいでしょう。
数学や統計のスキル
AIの開発やデータの分析業務に携わるためには、数学や統計の知識も必要です。
微分・積分 | 実際の値と比べて、予測値の誤差を少なくするために必要 |
---|---|
線形代数 | ベクトルや行列が代表的 |
確率・統計 | 確率分布、分散、標準偏差、推定・検定など |
上記に示したとおり、広範囲な知識が求められます。高校で文系クラスだった方など、「学んだことがない分野がある」という方もいるかもしれません。
AIエンジニアの業務を遂行するためには、少なくとも高校理系の数学を理解していることが必要であり、できれば大学の数学を学んでいることが望ましいといえます。その点で数学科卒業など、理系出身者のほうが有利です。
数学は知識の積み上げが必要な科目であり、一朝一夕には身につけられません。もし高校数学のスキルがあやふやな方や知らない分野がある方は、早めに学び直すことがベストです。
データベースに関するスキル
AIは「ビッグデータ」と呼ばれる、大量のデータを扱います。加えて迅速な判断と決定が求められることから、スピーディーなデータベースの操作を行なえる工夫も必要です。
データベースは、大きくリレーショナルデータベースとNoSQLに分けられていることが特徴。速度は、以下の項目が大きく関係します。
- データに合ったデータベースの選択
- データベースを操作するコマンドの組み方
- 格納されているデータの構造
- 検索しやすい仕組みの有無(例:ビューの作成など)
AIエンジニアはデータベースについても熟知する必要がありますから、システムに適したデータ構造を作成できるよう、しっかり学んでおきましょう。
AIエンジニアの将来性は高い。その理由を解説
AIはさまざまな分野での活用が見込まれる
AIはすでに金融やECサイト、自動車などさまざまな分野で活用されており、今後さらなる拡大が見込まれます。代表的なシステムは、以下のとおりです。
- チャットボットを活用した、無人での顧客対応
- ロボアドバイザーを用いて、利用者に適した投資プランを提案
- ECサイトにおける、おすすめ商品の提示
- ダイナミックプライシング(ホテル業界や航空業界が代表的)
- 自動運転
AIの活用により、これまで実現が難しかったサービスの展開が可能となりました。
ビジネスの変革も期待できることから、活用される分野は広がることが期待されており、AIエンジニアへの期待も高くなっています。
人材不足であるため、実力があれば活躍が期待できる
社会でAIの活用は進むものの、システムを組む側のAIエンジニアは不足しています。原因はIT業界全体の人材不足という点も大きいですが、それだけではありません。そもそもAIエンジニアには以下に挙げる項目について、高いスキルが期待されることも一因に挙げられます。
- AIや機械学習に関する知識
- 数学の素養
- Pythonに代表されるプログラミングスキル
- リーダーシップやコミュニケーションスキル
この点、上記に関して高い実力をお持ちの方は歓迎され、活躍も期待できます。
もっとも上記のすべてについて高いレベルでなければ、AIエンジニアになれないわけでもありません。「AIエンジニアに求められる4つのスキル」のいずれかに高いスキルを持つ方であれば、プロジェクトに参加できる場合も多いでしょう。
不足するスキルは仕事をしながらスキルアップすればよいわけですから、応募に際して萎縮する必要はありません。積極的にチャレンジしましょう。
機密情報保持のため、従業員を優先して採用する傾向もあることに注意
AIエンジニアは、多くの機密情報や個人情報を用いてシステム開発を行なうことも留意すべきポイントです。フリーランスエンジニアが携わる場合は、以下の事項が壁となり得ます。
- 契約により、受注した企業がさらに業務委託を行なうこと(再委託)が禁止されている
- 外部のエンジニアに対し、多くの機密情報や個人情報を渡すことに消極的
上記に該当する場合は開発を請け負った、または開発元の従業員しか業務に携われません。このため近年AIエンジニアを採用する企業は、従業員として働く方を優先する傾向があります。
もっともスキルが高ければ、フリーランスかどうかを問わず仕事に就きやすいもの。フリーランスの方は自らのスキルを高め、選ばれる人材になるための努力を行なうことで、プロジェクトに参加できる可能性が高まります。

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PARAFT編集部
AIエンジニアは、まさにこれからの職業といえます。求められるスキルは高く、変化のスピードに追いつくための継続的なスキルアップも欠かせません。一方で人材難の職種でもあるため、確立した地位を得られれば明るい未来もおおいに期待できます。 AIに興味があり、Pythonや数学的なスキルをお持ちの方は、将来の活躍の場を広げるためにもぜひチャレンジしてみましょう。 フリーランス専門のエージェントPROsheetの活用 IT系の職種としてフリーランスになる人は、PROsheetなどの専門のエージェントを活用することで、フリーランスとしてのスタートアップをサポートしてもらうことができます。今回解説をした内容だけではなく、案件の獲得方法やご稼働後のサポートを受けることができます。特にIT系の職種の案件が多くなっており、活用することで得られるメリットはたくさんあるので、まずは下記URLから登録面談にてお気軽にご相談ください。 PROsheetの会員登録ページへ飛びます